220VOLT / 220VOLT
先頃再結成し、アルバムをリリースした初期北欧メタル期に
活躍したスウェーデンのヘヴィ・メタル・バンドで、1983年に
リリースされたデビュー・アルバム。後に
アメリカナイズしていくが、ここではまだ垢抜けない
北欧メタルといった感じで、暗い叙情的なナンバーが続く。最初は
聴いたことのあるイントロが続き、苦笑する部分もあるが、
内容自体は決して悪くない。同時期のバンドで、日本ではむしろ
話題を呼んだ、BISCAYA等よりははるかに出来は良い。
JOSKIM LUNDHOLMのボーカルも無難だが、Nightwindsで歌っている
ゲスト・ボーカリストのJENNY LUNDGIVSのボーカルが強烈で耳に
残る。荒々しく、プロダクションも悪いが、哀愁のメロディも
演奏も初期北欧メタルのアルバムとしては
トップ・レベルに入る。[86]
LETHAL ILLUSION / 220VOLT
1980年代初頭より初期北欧メタルを支えたスウェーデンの
ヘヴィ・メタル・バンドの再結成後初となる9年ぶりの
5thアルバム。このバンドは北欧的な叙情派のサウンドから
アメリカナイズされていったが、このアルバムも言わば
その延長線上で、割と落ち着いた部分がちらほらとあるが、
もし解散していなかっても作ったアルバムは
こういう感じになったと思わせるものだ。メロディはさすがと
思わせる高品質でキャッチーな叙情的なもので、垢抜けている。
アルバム前編通して素晴らしいとは言えないが、後期のファンの
期待には沿える内容と出来に仕上がっている。
ボーナス・トラックになっているWhat Have I Doneも
ボーナス・トラックにしておくにはもったいない佳曲だ。さらに
デビュー・シングルまでつけていて、いたれりつくせりだ。[85]