N.W.O.B.H.M.バンドの1995年にリリースされたアルバム。どう言う 経緯かは判らないが、どうやら当時お蔵入りになっていた音源を CD化したものらしい。どこから発掘したのか、今更何故 出てきたのかは全く謎だが、非常に貴重な音源だと言って 良いだろう。一体何処でいつとったものか、一切 クレジットされていないので判らないが、まさに N.W.O.B.H.M.らしい録音状況にN.W.O.B.H.M.らしい楽曲で、 如何にもと言った内容の作品だ。曲によってはGIRLに近かったり、 ややブルージィな曲もあるが、憂いを帯びながらどこがマイナー 臭いメロディが中心になっている。[87]
ハンガリーのプログレッシヴ・ロック・バンドの3rdアルバム。 内容はまさにEL & Pのフォローワーというべき内容で、その出来も かなりレベルは高い。トランペットがフューチャーされていて Puer Natus In Bethlehemでしんみりとした演奏が延々と 続くあたりは、非常に不思議な感覚を味わえる。全体的な演奏 レベルは高いが、特にキーボードの出来は素晴らしい。 シンフォニック・ロック的な感もあるが、アクセントがあって 特色はそれなりに出ている。とにかく内容はEL & Pと言っても 間違いないので、EL & Pが好きなら聞いても間違いないだろう。 [86]
イギリスのハード・ロック・バンドの1989年にリリースされた 2ndアルバム。デビュー盤リリース直前まで在籍していたのが、 後にLIONSHEARTのデビュー盤で高い評価を得たMARKとSTEVEの OWERS兄弟だ。この作品はLIONSHEARTとは少し毛色が違う作品で、 Wild Womenの様なワイルドかつパワフルなサウンドのアメリカ的な ハード・ロックや、You're Never Aloneの様なキャッチーな メロディの叙情的な楽曲からなっている。楽曲はそこそこ良いし、 演奏等も悪くないが、アルバム全体を通しての流れが悪く 感じるのは残念だ。楽曲の出来よりもJOHN FRANCISのボーカルでは 不満に感じる曲もある。[77]
ドイツ人ギタリストBOBBY ALTVATER率いるドイツの ヘヴィ・メタル・バンドのデビュー盤。ボーカルにはCROSSFIRE、 OSTROGOTHを渡り歩き、ベルギーの メロディアス・ヘヴィ・メタル・バンドMISTERYに在籍していた PETER DE WINTを迎えている。ヨーロッパのバンドらしい憂いを 含んだ叙情的なメロディのヘヴィ・メタルで、PETER DE WINTの パワフルなボーカルも良くあっている。MYSTERY等よりは、より 憂いを含んででおり、印象的なさびやコーラスはなかなか良い。 メロディは素晴らしいく、楽曲の出来は平均的に良く出来ていて、 十分評価に値するアルバムだ。後、望むなら、これといった 飛び抜けた曲があると良いのだが。[84]
フィンランドのパワー・メタル・バンドのアルバム。方向的には、 RAGEやCENTAURと言ったバンドの影響が見えるワイルドな パワー・メタルを聴かせてくれている。PEAVY似の MIKA KUOKKANENのボーカルも、バンドの方向性に良く 合っているし、扇情的なメロディに、エッヂのたったサウンドは 聴きごたえが十分ある。楽曲はアップ・テンポ中心で、一気に 聴かせてくれるのも良い感じだ。適度に哀愁が 散りばめられていて、アレンジ、プロダクションも中々良く 出来ている。楽曲の出来も良いし、ちょっとB級臭さは感じるが、 中々良く出来たアルバムだ。[85]
オランダのゴシック/メロディック・デス・メタル・バンドの デビュー盤。女性ソプラノとデス・ボイスにオペラティックな コーラスを入れたボーカル編成となっている。 WITHIN TEMPTATIONのSHARON DEN ADELがゲスト 参加しているだけあって、如何にもそう言った感じの作品に 仕上がっている。あくまでもFLOOR JANSENのソプラノが 主体であるのだが、そこにTHERION的なコーラスが入って来る 辺りが新味だ。WITHIN TEMPTATIONより、もっと荘厳な雰囲気な 方向へと向かっており、ダークでメランコリックな作品に 仕上がっている。それを象徴しているのは、JACK DRIESSENの キーボードで、中世的な雰囲気を感じさせる。MARK JANSENの デス・ボイスは添え物的で余り出番もないし、強烈さもないので 聴き流せる程度だ。[81]
アメリカのハード・コア・バンドの2枚組みアルバム。 デビュー盤、LETTERSと2ndアルバム、THROUGH LOOKING GLASS、 最後のシングルとなったFIVE STEPS FROM FOREVER等、彼等の ほとんどの音源をこの作品で聴く事が出来る。ハード・コアと 言っても、非常にメタリックなサウンドで、その音楽的方向性は、 スラッシュ・メタル型のメロディック・デス・メタルと 言えるもだ。重厚なリフにブルータルな楽曲、ときには叙情感も 思わせるメロディ、咆哮型のデス・ボイスと ハード・コア・バンドとしては最もヘヴィ・メタル的なバンドと 言って良いだろう。既に解散状態で活動を停止しているが、 これだけのクオリティの作品を聴かせてくれると何とも勿体無い 気がする。[85]
オランダのゴシック・メタル・バンドの2ndアルバム。女性 ソプラノ・ボーカルを入れた、流麗な感じのするオーソドックスな ゴシック・メタルだ。FLOOR YANSENのボーカルは、ハイ・トーンを 活かしたものだが、この手のソプラノとしては、かなり儚げな 感じのする声質で、流麗な雰囲気をより助長していると言って 良いだろう。ゲスト・ミュージシャンを入れ、バイオリンや オーボエを効果的に多用しており、上手く神秘的な雰囲気を作り 出していると言って良いだろう。これで、肝心の楽曲の魅力が もっと出てくれば、かなり魅力的な作品を作りそうな 雰囲気はある。[83]
ドイツのハード・ロック・バンドの5年振りの2ndアルバム。 ギタリスト、BOBBY ALTVATERと元MYSTERYのボーカリスト、 PETER DE WINTによるプロジェクトと言う形だったが、今作では バンドとしての形態を整えている。基本的には前作の延長線上と 言えるもので、ヨーロッパのバンドらしい叙情的なメロディと エッヂの効いたアメリカ的なワイルドさを感じさせる メロディック・ハード・ロックを聴かせてくれている。これが PETER DE WINTのパワフルなボーカルに良く合っており、 キャッチーさもあいまって、実にセンスの良さ良質の ハード・ロック作品に仕上がっていると言って良いだろう。[84]