WALK ON WATER / AIRBONE

昔同名のバンドがいたが、これは同名異バンドでドイツの ロック・バンドのアルバム。ルックスはあまり見栄えが 良くないが、中々壮快なロックを聴かせてくれる。壮快と言っても ノリ中心ではなく、キャッチーな涼しい感覚のメロディで、 郷愁感を煽る。40 Days等ヘヴィなリフが所々出てくる所を 除けば、ヘヴィ・メタル的なものはあまりない。なんとなく 気だるさを感じさせ、SAIGON KICKに雰囲気が若干似ている 部分もある。アコースティックを結構使っており、メロディも 美しいが、バンドの方向的にそれほど盛り上がらない。[82]

DARK COMES TO LIGHT STRONG MOMENTS / AIMLESS

詳細が全く判らないのだが、ドイツ辺りのバンドではないかと 思われるゴシック・メタル・バンドのアルバム。女性ボーカルの SANDRA MEYERを配しており、やや跳ねたリズムの サウンドなのだが、THE GATHERINGとはまた一風変っている。 ニュー・ウェーブ的な色彩はなくもないが、むしろシアトリカルな 感覚が強い。耽美的な雰囲気はそれ程強くなく、演劇的な 雰囲気があり、非常にユニークだ。バイオリンやヴィオラの専任 奏者がいるが、クラッシク的というよりは中世民族音楽的な 方向性を出している。プロダクションも割と良いし、個性もあって 割と良い作品だ。[84]

MIDIAN / AION

ポーランドの ゴシック/ドゥーム/メロディック・デス・メタル・バンドの 1997年にリリースされたアルバム。方向的には LUKASZ "KIGDAL" MIGDALSKIのキーボードをかなり全面に押し 出したニュー・ウェーブ系と言える作品だが、かなり重厚な サウンドでヘヴィ・メタル的な色合いが強い。 MARIUSZ "MARIAN" KRZYSKAのボーカルは、デス・ボイスと クリア・ボイスを使い分けており、これに女性のコーラスが入って 来る。バックのサウンドはかなり重厚で激しいので、美しいと言う 感じはさほどしないが、聴きごたえは中々ある。そう言った 面からすると、初期PARADISE LOST等にも通ずる部分があると 言って良いだろう。SISTERS OF MERCYのTemple Of Loveを カバーしているが、彼等のスタイルは崩していない。[83]

P.R.O.M.S.S.E.S / AIDEAN

詳細は全く不明だが、恐らくデンマークの ヘヴィ・メタル・バンドの1988年にリリースされたアルバム。 方向的には、キャッチーでポップなメロディの作品だが、致命的に 問題なのはプロダクションの悪さだろう。キーボードをふんだんに 使った、親しみやすい爽やかでアメリカナイズされた叙情的な 楽曲が並んでいるだけに、プロダクションの悪さが否応にも 目立ってしまう。楽曲作りのセンスと言う意味では中々良いものを 持っていると思えるだけに、プロダクションの悪さが全てをぶち 壊していると言ってしまっても良いだろう。哀愁味のある Livin Lovin Losin等は、SHY等にも通じるところがあると 思うのだが。[70]