MIRRORWORLDS / EUCHARIST
スウェーデンのメロディック・デス・メタル・バンドのアルバム。
現ARCH ENEMYのDANIEL ERLANDSSONが在籍しており、この
アルバムでも彼がドラムを叩いている。方向的にはARCH ENEMYに
少し近いが、あれほど攻撃的ではなく、よりメロディック・デス
然としたサウンドだ。ギター・メロディ等はところによっては
IRON MAIDENっぽく、バックはパワー・メタルと言って
良いだろう。メロディを主体としながらも、攻撃的なサウンドで
扇情感のある中々聴きごたえがある。MARKUS JOHNSSONのダミ声の
デス・ボイスはかなり強烈だが、攻撃的なサウンドには良く
合っている。全体的なクオリティはかなり高いと言えるが、
DANIEL ERLANDSSONがARCH ENEMYに専念するなら、メンバーは
二人しかいない事になるだけに、メンバー探しが優先事項だ。
楽曲の出来、演奏力、アイデア、構成力伴に、評価出来る良い
アルバムなだけにこれからも活動を続けて欲しい。[86]
1982-2000 / EUROPE
スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンドのベスト盤。北欧メタルの
最も成功したと言えるヘヴィ・メタル・バンドで、こうして改めて
聴くと良い楽曲が沢山あったなと正直に思える位、佳曲がずらりと
並んでいる。先頃再結成したばかりなので、収録曲は1992年に
リリースされたPRISONERS IN PARADISEまでのものばかりだ。
但し、The Final Countdown 2000と題した、彼等の大ヒット曲、
The Final Countdownのディスコ・バージョンが収められている。
しかし、あの名曲をこういう風にアレンジしてしまうのは、
自虐的な感じがして、何とも複雑な気分になるのだが。[83]
PRISONERS IN PARADISE / EUROPE
スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンドの1991年にリリースされた
3年振りの5thアルバム。3rdアルバム、THE FINAL COUNTDOWNの
世界的な成功に続いて制作されたOUT OF THIS WORLDが、
マーケットを意識し過ぎたためか、本来の持ち味を失って失敗に
終わったが、今作ではキャッチーで叙情的なメロディの彼等らしい
作品に幾分回帰していると言って良いだろう。ただ、特に前半は
明るい楽曲が集中していて、アメリカナイズの強い作品と言う
印象も受ける。デビュー時と比べると、音楽的支柱の一角を担った
JOHN NORUMがいないのだから、昔と同じと言う訳には行かないのは
当然だが。[82]
OUT OF THE WORLD / EUROPE
スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンドの1988年にリリースされた
2年振りの4thアルバム。前作、THE FINAL COUNTDOWNが世界的な
大ヒットとなった訳だが、そのポップ指向な変化もあってか、
ギタリストのJOHN NORUMが脱退し、KEE MARCHELLOが新たに
加入している。前作でのポップ指向はより進み、アメリカ市場を
意識した作品となっているだろう。Open Your Heartと言った
叙情的で美しい愁いを含んだ楽曲もあり、彼等らしさも決して
失われてしまった訳ではない。とは言え、決して出来の悪い
作品ではないが、これまでのファンからすると、こういう変化は
期待外れになる部分が大きいだろうし、全体的に楽曲が小粒な
気がする。[81]