EYES / EYES
アメリカのヘヴィ・メタル・バンドの1990年にリリースされた
デビュー盤。元YNGWIE MALMSTEEN'S RISING FORCEで、その後、
TAKARA、TALISMAN、AXEL RUDI PELL等々、様々な経歴を積んで行く
ボーカリスト、JEFF SCOTT SOTOを迎えて作成されている。
アメリカのバンドらしい、明るく叙情的なヘヴィ・メタルで、
エッヂのたったヘヴィ・メタル作品に仕上がっている。
楽曲的には、悪くはないが取りたててどうと言う程のものもなく、
可もなく不可もないと言った感じのものがずらりと並んでいる。
出来自体は悪くないのだが、そう言った意味で今一つ物足りなさを
感じるアルバムだ。[82]
WINDOWS OF THE SOUL / EYES
アメリカのヘヴィ・メタル・バンドの1994年にリリースされた
未発表音源集。デビュー盤以前に録音された作品で、
デビュー盤とはかなり趣の異なった作品となっている。
デビュー盤が、かなりエッヂのたったヘヴィ・メタル色の強い
作品であったのに対して、ここではかなりAOR色の強い、
ハード・ポップ作品と言った方がしっくりくるだろう。叙情的で
愁いのあるメロディのしっとりとした楽曲で、どう言う意識の
変化があったのか判らないが、かなり意識的に方向性を変えたのは
良く判る。叙情的なメロディが好きならば、むしろこちらの方が
気に入るはずで、楽曲の出来も中々のものだ。[87]
EYEWITNESS / EYEWITNESS
アメリカのハード・ロック・バンドのデビュー盤。つぼを押さえた
扇情的なメロディはキャッチーで非常に素晴らしい出来だ。かなり
ハードなサウンドではあるが、哀愁味がちゃんと前面に押し
出されている。そのメロディはアメリカのバンドにも、
ヨーロッパのバンドにも通ずる懐の深さがあり、叙情的で格好が
良い。曲の出来、演奏は文句無しに良いし、録音も
ちゃんとしている。ZENOのカバーFar Awayもきちんと
消化されていて、彼等の個性に溶け込んでいる。湿った感じの
楽曲はバンド名に良くあっており、この手の作品としては
間違いなくトップ・レベルに挙げれる新人離れした作品だと言って
良いだろう。[91]
MESSIAH COMPLEX / EYEWITNESS
アメリカのメロディアスなヘヴィ・メタル・バンドの
2ndアルバム。デビュー盤では今は珍しくなった非常に高品質の
ポップ・センス溢れる憂いを帯びたアメリカン・ハード・ロックを
聴かせてくれていたが、このアルバムでは残念ながら若干
方向変換している。ミドル・テンポ中心で、重くダークな
サウンドになっているが、悪い意味で現代風になってしまったと
捉えていいだろう。ときおりはっとするようなメロディもあるし、
ギター・ソロも格好良く、変化もそう極端ではないのだが、1stの
素晴らしい出来からするとやはり残念だ。[78]
CONFEDERACY OF RUINED LIVES / EYEHATEGOD
アメリカのヘヴィ・ロック・バンドの4thアルバム。方向的には
BLACK SABBATHの流れを汲む、ドゥーミィでグルーヴィな
ヘヴィ・ロックだが、ややデス・メタルっぽさも感じさせる様な、
正しくエクストリーム系と言った様な雰囲気を漂わせている。
MICHAEL WILLIAMSのボーカルは、シャウトのみの咆哮で、
モダン・ヘヴィネス的なエッセンスもあると言って良いだろう。
ギタリストのJIM BOWERはCROWBERやC.O.Cにも在籍していたのが、
そう言ったバンドより混沌として狂気に満ち溢れている。とは
言っても、基本的な部分は明らかにBLACK SABBATHのそれなので、
こう言う作品にしては意外と聴き易いと言う感じも受ける。[84]