アメリカのヘヴィ・メタル・バンドの1993年にリリースされた 2ndアルバム。いわば、ミクスチャー的な作品で、THE BEATLESの 様なポップなメロディがあったり、グランジっぽい 部分があったりしながらも、ヘヴィ・メタル的な重厚さを サウンドに持ち込んでいる。そのアイデアのユニークさもさる 事ながら、楽曲のクオリティも中々のものである。 Circles In The Fields等にはMETALLICAっぽさも感じたりするが、 もっとクールな感じがして、逆に煮えきえらなさを 感じたりもする。デビュー盤よりはもっとストレートな作品 作りがなされているが、その方が正解だろう。[80]
スウェーデンのネオ・プログレッシヴ・ロック・バンドの1994年に リリースされたデビュー盤。方向的には、MARILLIONやPENDRAGONと 言ったポンプ・ロック・バンドの影響の見えるサウンドだ。流麗な メロディの楽曲に、ネオ・プログレッシヴ・ロックらしい壮大さを 感じさせるアルバムに仕上がっている。ただ、この手の作品に多く 感じられるフックのなさはこのアルバムも同じで、Submission位 ドラマティックなナンバーは聴いていて飽きることはないが、それ 以外のナンバーはどうしても冗長に感じる。肝心のメロディの 出来は悪くないので、アレンジ面でかなり 改善できるのではないかと思えるが。[80]
スウェーデンのネオ・プログレッシヴ・ロック・バンドの1994年に リリースされた2ndアルバム。方向的には前作の延長線上と 言えるもので、スペイシーな奥行きを感じる清涼なサウンドだ。 前作よりやや軽い音作りがなされている様に感じられ、フックの 無さは残念ながらより一層顕著になっている様に思える。 ULF PETTERSONのキーボードの音数が多くなった様に思えるが、 だからと言って重厚さが増した訳ではない。メロディ・センスは 悪くないし、バイオリンを持ち込んだりするアイデアは 悪くないので、やはりもう少し抑揚をつけたドラマティックさが 欲しい。[80]
ドイツのパワー・メタル・バンドの1993年にリリースされた 3rdアルバム。元HELLOWEENのボーカリスト兼ギタリスト、 KAI HANSEN率いるバンドで、方向的にはいわゆる ジャーマン・パワー・メタルと言うやつだ。このアルバムより リズム隊が一新されており、その所為もあるのかどうか 判らないが、彼等のアルバムとしては最も ジャーマン・パワー・メタル的な香りの薄い作品に 仕上がっている。もちろんジャーマン・パワー・メタルらしい 大仰なメロディ展開もない訳ではないが、どちらかと言うと JUDAS PRIESTっぽく、彼等らしさがやや希薄に感じなくもない。 [81]
アイルランド人ギタリストの1985年にリリースされたライヴ盤。 1984年に行われたヨーロッパ・ツアーの模様を中心に 収めたものだ。途中でメンバー・チェンジがあったりと、ライヴ 作品としての一貫性が今一つ感じられず、日本でのみ リリースされたROCKIN' EVERY NIGHT LIVE IN JAPANと比べても 生々しさと臨揚感の欠ける作品となってしまっている。メンバー 的にも、ベスト・メンバーと言って良い様な陣容であった ROCKIN' EVERY NIGHT LIVE IN JAPANに対してやや物足りなさを 感じる。但しEmpty Roomsが集録されていて、 ROCKIN' EVERY NIGHT LIVE IN JAPANではなかったバラードが 聴けるのは嬉しい。[82]
アイルランド人ギタリストの1990年にリリースされたアルバム。 叙情的なメロディの格好の良いハード・ロックを聴かせてくれる 事で人気もあったが、この作品では何を思ったのか オールド・スタイルのブルーズ・アルバムとなっており、 彼がこれまでやってきた音楽の微塵も感じられないアルバムに 仕上がっている。この作品の成功で、以降ハード・ロックとは全く 無縁のギタリストとなってしまい、ファンの悲嘆を誘ったが、そう 言う背景を考えなければ、売れただけあって確かに良い アルバムだ。ホーン・セクションまで持ち込んだ、本格的な ブルーズ作品で、Oh Pretty Woman等は非常に渋いし、半分は ブルーズのスタンダードとも言える楽曲のカバーなので、 ブルーズが好きならば聴いてみる価値はあるだろう。[80]
アイルランド人ギタリストの1990年にリリースされた ミニ・アルバム。シングル・カットされた タイトル・トラック・ナンバーに元々2枚組みとなる予定だった アルバム、STILL GOT THE BLUESから漏れてしまったアルバム 未収録曲4曲を含む全5曲と言う構成になっている。それ故、 方向的にはSTILL GOT THE BLUESと全く同じ、 ブルーズ・アルバムだ。バラードの Still Got The Blues(For You)には、愁いがあって、ギターの 泣きはらしいと言えばらしいが、あくまでもブルーズ然とした 作品に仕上がっている。[80]
アイルランド人ギタリストの1992年にリリースされたアルバム。 前作で、オールド・スタイルのブルーズへ転身し、ファンを 驚かせたが、彼としては最も成功したアルバムとなった。その 影響があるのかどうか判らないが、ハード・ロックに回帰する事 無く、前作の延長線上と言えるアルバムに仕上がっている。前作に 比べると、オリジナルの楽曲が増えているが、カバーを 積極的にやっていると言う構成も変わらない。 ホーン・セクションを入れたりと、サウンド的な構成も 変わらないが、よりハードな感じのする作品作りになっており、 前作よりはそれまでのファンには聴ける作品かもしれない。とは 言え、基本的な部分はまるで変っていないので、前作がある程度 聴けないと厳しいかもしれない。[81]
アイルランド人ギタリストの1993年にリリースされたライヴ盤。 1992年に行われたAFTER HOURSのプロモーション・ツアーの模様を 収めたもので、日本盤のみ4曲入りライヴ・シングルの付いた変則 2枚組みとなっている。ライヴの目的からして、当然ブルーズに 転向してからの楽曲のみになっているのだが、唯一だけ Parisienne Walkwaysだけ、昔のナンバーが収められている。他の ブルーズ・ナンバーに混ぜても違和感がそれ程ないのと、彼の ハード・ロック時代の代表曲であると言う事で 入れられたのだろう。アレンジも、かなりブルーズ 的なものになっているが、旧来のファンには唯一嬉しい 部分だろう。内容的には、演奏的にはもちろん、プロダクションも 含めて、良い出来だと思うが。[82]
アメリカのハード・ロック・バンド、TAKARAのベーシストによる 初のソロ・アルバム。ボーカルはTAKARA同様、JEFF SCOTT SOTOが 担当しているが、それ以外のパートは全て彼が演奏している。 ソロ・アルバムと言うことで、TAKARAとはやや趣の違う 作品となっており、ややプログレッシヴ・ロック的なエッセンスの 感じられるアルバムになっている。しかし、TAKARAの楽曲の 充実度を考えると、幾分中途半端で物足りなく感じられるのは 遺憾ともし難い。よりキャッチーな作品にしている割には、聴き 易いと言った訳でもないし、今一つのり切れないアルバムだ。[80]
イギリスのヘヴィ・メタル・バンドの1981年にリリースされた デビュー盤。N.W.O.B.H.M.らしい、叙情的なメロディの ハード・ロックンロールで、よりキャッチーさを感じさせる アルバムに仕上がっている。この手のバンドとしては、やや プログレッシヴ・ロック色の感じられる作品だが、派手な 展開がある訳でもないし、キャッチーな分だけ聴き易い。美しい メロディにドラマティックな楽曲は素晴らしく、特に Sweet Dream Makerは名曲と言って良いレベルだ。 N.W.O.B.H.M.らしく、ご多望に漏れずプロダクションは酷いが、 N.W.O.B.H.M.を語る上で忘れることの出来ない名盤だ。[90]
イギリスのヘヴィ・メタル・バンドの1982年にリリースされた 2ndアルバム。デビュー盤はやや プログレッシヴ・ロックがかった、叙情的な憂いを帯びた メロディのN.W.O.B.H.M.における名盤の一つと呼べる傑作だった。 今作では、これらのエッセンスが希薄になり、悪い意味で 普通になってしまったと言う感じがする。Dirty Money等には、 プログレッシヴ・ロックの香りは残っているし、叙情的な メロディが全くなくなってしまった訳ではないが、 キャッチーさが減退し、普通のハード・ロックンロールと言った 香りが強い。ドラマーのDAVE NORMANのソング・ライティングに 置ける比重が増しているが、残念ながら良い結果を生んだとは 言い難い。プロダクションだけは前作より格段に 良くなっているのだが。[81]
元THIN LIZZYのアイルランド人ギタリストのアルバム。いまやもう すっかりブルーズ路線に走ってTHIN LIZZY時代や1980年代の ソロ活動に比べるとハード・ロック・ファンからは無縁とも言える 人になってしまったが、これはまだその ハード・ロック然としていたころの作品。名曲の一つといえる 泣きのバラード、Empty Roomsは心に染み入る実に素晴らしい曲だ。 それ以外にもスピーディなMurder In The Skiesや格好良い Hold On To Loveなど非常に美しいメロディックなナンバーが 収録されている反面、捨て曲も何曲かあるのは事実だ。[84]
元THIN LIZZYのアイルランド人ギタリストの1985年に リリースされたソロ・アルバム。このアルバムの目玉は、やはり 何と言ってもTHIN LIZZY時代以来、久々のPHILIP LYNOTTとの ジョイントとなったOut In The Fieldsだろう。しかも、これが PHILIP LYNOTTの遺作となった訳なのだから尚更感慨深くなる。 Empty Roomsのリメイク等、楽曲のクオリティもかなり 高いのだが、Out In The Field以外ののりが、今一つ悪いのが 気にかかる。Empty Roomsの様な、泣きの名曲がこのアルバムでは 新たにないのが残念だし、その分凡庸なアルバムに思える。[83]
元THIN LIZZYのアイルランド人ギタリストによる、1995年に リリースされたアルバム。アイルランド人特有の哀愁溢れる ヘヴィ・メタルで人気を博していたが、何を思ったのかブルーズに 走ってなまじ売れてしまったものだから、そのままブルーズの 世界にいついてしまった感がある。今回も全くその路線で、 思いっ切りブルーズしているので、昔の彼の作品を求めるならば 聴かなくて良いだろう。単なるブルーズ・アルバムとしては出来は 決して悪くないし、最早別世界の人の作品と思えば、これはこれで 良いと思うのだが。[72]
元THIN LIZZYのアイルランド人ギタリストによる、1987年に リリースされたアルバム。哀愁のあるメロディアスな ハード・ロックをやっていたときのアルバムで、楽曲、演奏とも 相変わらず高レベルな作品だ。今までの作品から比べると、 アイリッシュ的な色調をより強めたことが大きな特徴と言って 良いだろう。タイトル曲のWild Frontierや Over The Hills And Far Away等、牧歌的な色合いが強い曲が 並んでいる。キーボードも、より前に押し出しており、その 効果を更に強めている。インストルーメンタル・ナンバーの名曲 The Lonerも素晴らしいし、名曲が目白押しの名盤と呼べるだけの 作品である。[87]
元THIN LIZZYのアイルランド人ギタリストの1982年に リリースされたソロ・アルバム。ドラマーにIAN PAICE、 ベーシストにNEIL MURRAYと言う、WHITE SNAKEのメンバーを迎えて 制作された作品だ。後にブルーズを本格的にやるようになるが、 ここでは、どちらかと言うとブルーズ・ロックをベースにした メロディアスなハード・ロックが展開されていると言って 良いだろう。ブルーズ一本槍になる前では最もブルーズがかった 作品だが、その根底はあくまでブルーズ・ロックであり、ファンの 期待に反するものではない。FREEのWishing Wellをカバーしている 辺りにもその姿勢が窺える。[82]
元THIN LIZZYのアイルランド人ギタリストの1985年に リリースされたライヴ盤。1984年に行われたツアーからの寄せ集め 音源で構成されているのだが、その割には選曲は今一つだ。 楽曲によって参加しているメンバーが違うため、その辺りの 整合性も気になる。ミドル・テンポのヘヴィなナンバー中心で、 彼本来のアイルランド特有の叙情的なメロディの曲は ほとんどない。そのため、どうしても物足りない感がするのは いがめないが、名曲と言えるバラード、Empty Roomsから Don't Take Me For A Loserへ続く展開は圧巻で素晴らしい。[80]
元THIN LIZZYのアイルランド人ギタリストの1983年に リリースされたライヴ盤。同年に行われた来日公演の模様を 収めたもので、割と生々しくライヴの模様を伝えてくれている。 JOHN SLOWMANが専任のボーカリストとして加入し、キーボードには 渡り鳥DON AIREYが加入している。更にドラムは現DEEP PURPLEの IAN PAICE、ベースがNEIL MURRAYと中々豪華な布陣となっている。 アップ・テンポのナンバーが中心で、彼の持ち味の一つといえる バラードがないのは残念だ。一気に最後まで聴かせてくれる 作品で、最後をスロー・ナンバーのSunsetでしっとりと 纏めているところも良い。[85]
スウェーデンのプログレッシヴ・ロック・バンドの3rdアルバム。 音楽的にはシンフォニック・ロック的な要素が強く、この 手のものとしては幾分ハードな音作りがなされているが、全体的に ほのぼのとした雰囲気が漂っている。シンフォニックでトラッドな 楽曲をキーボード中心で盛り上げていく、ミドル・テンポ中心で 落ち着いた優しい感じのサウンドだ。前作までは色々粗が 見えていたものの、今作ではそう言った欠点が改善され、随分 完成度が高くなっているが、逆にこじんまりとしてしまい、これと 言った個性があまり見えてこないのが残念だ。[78]
イギリスのポンプ・ロック・バンドのアルバム。同郷のMARILLION 等よりはキーボードがもっと前面に押し出されていて プログレッシヴ・ロック的な要素がもう少し強いのだが、 シンフォニック・ロックと言う程強くもない。全体的に優しさの 染み入る叙情的なサウンドで、テンポも結構良いので耳に非常に 心地好く聴ける作品となっている。美しさを強調した、リリカルな 楽曲の出来は確かに中々良いのだが、特にボーカルはひ弱さを 隠せないので、流麗な分だけ全体的に訴えて来る部分が弱く、 印象にあまり残って来ないのが難点だ。[80]
ドイツのパワー・メタル・バンドのアルバム。元HELLOWEENの KAI HANSEN率いるバンドで、所謂ジャーマン・パワー・メタルと 言うやつだが、これがとにかく全編に渡って素晴らしい 出来である。元々、ジャーマン・パワー・メタルの仰々しさが 鼻について、今一つ好きになれなかったのだが、この作品ではその 仰々しさが自然な姿として昇華され、わざとらしさが 感じられないのには好感が持てる。流れるようなメロディも、 コーラスの出来も十分評価できる。楽曲の出来も文句なく良いし、 非常に素晴らしいアルバムに仕上がっている。[94]
ドイツのパワー・メタル・バンドの最新アルバム、 LAND OF THE FREEからの2枚目のミニ・アルバム。Miracleは LAND OF THE FREEの収録曲である、Man On A Missionの バラード・バージョンだが、全くといっていいほど違う 曲になっている。その他の収録曲は、新曲のFarewell、 The Silenceを録音しなおしたものに、LAND OF THE FREEに 時間的な都合で収録出来なかったバラードの A While In Dreamlandと言う内容になっている。ロック・オペラ 的な要素があったりとバラードが中心ではあるが結構幅 広いものになっている。[85]
アメリカのヘヴィ・メタル・バンドの3rdアルバム。方向的には、 メロ・コア的な部分があったりして、 ロックンロール・スラッシュとでも言うような雰囲気を 漂わせている。楽曲によってはメロディがENOUGH Z'NUFFを思い 起こさせる部分もあるが、もっとワイルドで醒めていない 感じのする作品だ。非常にキャッチーなメロディで、これに 被さって来るバックのハードなリフが、独特の味わいを 出している。特に飛抜けた曲はないし、ワン・パターンではあるが 粒は揃っているし完成度も割と高いアルバムだ。[83]
来日したばかりのドイツのヘヴィ・メタル・バンドの ライヴ・アルバム。昨年のヨーロッパ・ツアーから、5ヶ所での ライヴの模様を収録したもので、半分の楽曲が最新 アルバムからだが、良い作品であっただけに、むしろ興味深い アルバムだと言って良いだろう。臨揚感も良く出ているし、 フルセットのアルバムでないのが勿体ない位の出来だ。演奏自体も 良いし、ライヴ・アルバムとしての出来は非常に良いと言って 良いだろう。ただし、どうしても気になるのはKAI HANSENの ボーカルで、オーバー・ダヴしていないにしてもラフ過ぎる。[87]
スウェーデンのプログレッシヴ・ロック・バンドの4thアルバム。 楽曲の盛り上げ方、構成等はこれまでより進歩を窺わせており、 彼等の作品としては最も良く出来たアルバムと言って良いだろう。 全体的にシンフォニック・ロック的でトラディショナルな静寂感 漂うと言った感じだが、メロディのセンスも良いし聴いていて 気持ち良い作品に仕上がっている。若干キーボードが大仰で うざったい部分もあるのだが、全体的にはむしろスペイシーで しっとりと落ち着いた作風だ。GORAN FORSのボーカルは上手いとは 言い難いが、バンドの色としては合っており十分聴ける レベルではある。[81]
N.W.O.B.H.M.のバンドで1981年にリリースされた デビュー・アルバムEND OF THE WORLDとその翌年にリリースされた 2ndアルバムNO WAY OUTをカップリングしたもの。日本では それぞれボーナス・トラック入りでリリースされており、 こだわるならそちらを手に入れるべきだろう。そのサウンドは N.W.O.B.H.M.のバンドとしては、Man Of Coloursのような プログレッシヴ然とした曲はないが、LIMELIGHTと並んでもっとも プログレッシヴ的指を持っているで、LIMELIGHTよりはさらに ヘヴィな内容だ。特にEND OF THE WORLDはこの手の バンドとしては御多分に洩れず録音状況は最低だが、名作と言って 良い作品で、Sweet Dream Makerを始め、哀愁を感じさせる美しい メロディアスな佳曲が揃っている。NO WAY OUTではよりシンプルで タイトな方向に向かっており、1stの劇的なメロディアスさが影を 潜めており、音質は向上しているが、内容的には落ちる。[86]
スウェーデンのメロディック・デス・メタル・バンドの デビュー盤。IRON MAIDENを思わせるメロディと曲展開を持つ サウンドは素晴らしいの一言に限る。非常に印象的なメロディと リフで、IRON MAIDENそのままのパワー・メタル風だが、 展開に合わせてブラック・メタル風にブラスト・ビートを 織り込んでくる。楽曲はアレンジも合わせて非常に素晴らしい 出来だし、演奏も結構いけるのだが、録音が少しチープなような 気がするのが惜しい。W.A.S.P.のI Wanna Be Somebodyを カバーしているが、さびまで気がつかないし、これはなくても よかったような気がする。非常に充実した内容で、傑作に値する 出来だ。[89]
一時ブルーズに走り、そのヒットとは裏腹にファンを 落胆させていたアイルランド人ギタリストの新作だが、 ハード・ロックへ回帰すると言われたその噂は期待を裏切る 結果になっている。非常にエレクトリックな処理をされた サウンドのロック・アルバムで、もったりとした気だるい作品に 仕上がっている。非常にお洒落という感じはするし、 Like Angels等楽曲自体も悪くないので、GARY MOOREの作品とさえ 思わなければ良いのかも知れないが。ただ、ブルーズ時代よりは 彼の泣きのギターを堪能出来る事は確かだ。もう彼は ハード・ロックをやるつもりはないのだろうか。[78]
アメリカのヘヴィ・メタル・バンドの4thアルバム。方向的には 演奏はヘヴィネス的な雰囲気すらあるスラッシィなものだが、 逆に歌メロは非常にポップで不思議な世界観を作り上げている。 アップ・テンポな楽曲でも何処となく気だるさを感じさせ、随分と グランジ的な方法論を取るようになったなと 感じさせるところがある。サイケデリックな感覚すらあり、それ 程めりはりは感じないが、盛り上げるところではきちんと盛り 上げている。グランジをよりヘヴィにしたような感じなので、 グランジ方面が嫌いな人には少々辛いかもしれない。[77]
スウェーデンのメロディック・デス・メタル・バンドの 2ndアルバム。リズム隊がTHE EVERDAWNに移籍してしまったため、 入れ替わってしまっているが、それ程目にみえた影響は 感じられない。方向的も大きな変化はなく、いわゆる IRON MAIDEN的なパワー・メタルを主体としている。 MIKAEL SANDORFのデス・ボイスは相変わらず強烈で、その咆哮は 好き嫌いが分かれるところだろう。プロダクションを含めて 完成度は上がっているが、その代わりややこじんまりと 聞えてしまわなくもない。もう少し破天荒な部分があるともっと めりはりが出たのではと思うが、出来自体は良い。[87]
イギリスのハード・ロック・バンドTENの メイン・コンポーザーでもあるボーカリストの6年ぶりの2nd ソロ・アルバム。ギタリストもTENのVINNY BURNSと言う事で、正に TENの世界が展開されている。TENよりはハードさを抑え目にした 感じだが、叙情的なメロディは正にそれだ。中にはIn Your Eyesの 様なWHITESNAKEのIs This Love?を思い起こさせるような 楽曲があったり、TENで既に聴いた様な楽曲があったりと、 相変わらずパターンの狭さを露呈しているが、メロディの出来 自体は非常に良く出来ている。あまりオリジナリティとかを 気にしないのであれば、この叙情的で美しいメロディは十分聴き 惚れる事が出来るはずだ。[85]
スウェーデンのメロディック・デス・メタル・バンドの3rd アルバム。バンド内の確執でメンバーが二転三転したが、結局 ボーカルのMIKAEL SANDORF、THE EVERDAWNのOSKAR KARLSSONが 復帰してゲスト・ミュージシャンを起用してアルバムを リリースする事になった。メイン・コンポーザーの MIKAEL SANDORFが復帰した事でこれまでのファンも納得出来る 作品になっている。スピードのある楽曲は同じく復帰した OSKAR KARLSSONの激烈なドラミングにより、色褪せることなく 体現されている。バックは扇情的なパワー・メタルで、楽曲の 出来は素晴らしいし、演奏の方も問題無い。 メロディック・デス・メタルとしては最高峰のバンドの一つと 言えるだけの出来に仕上がっている。ボーナス・トラックとして MOTLEY CRUEのRed Hotを取り上げているが、意外に面白い組み 合わせだ。[88]
アメリカのヘヴィ・メタル・バンドの5thアルバム。リフを ザクザクと切り刻んでくるスラッシュ・メタル的なサウンドに ポップなメロディと言う印象があったが、今作ではよりポップな メロディに重きを置いている様に思える。気だるさを湛えたやや グランジっぽさもあるメランコリックな楽曲は独特の雰囲気を 持っている。楽曲によってはALICE IN CHAINSをよりテンポ 良くした様な感じもあり、アップ・テンポの ロックンロール・ナンバーまでアルバムの中でもある程度 変化はある。オリジナリティの強いバンドだけに好き嫌いは 分かれるだろうが、出来は悪くない。[83]
アイルランド人ギタリストの2枚組ベスト・アルバム。最近では ハード・ロック的な位置から全く外れてしまっているが、この ベスト盤では何故か、殆どハード・ロック時代のもので 占められている。1枚目は通常のベスト盤と言う感じなのだが、 2枚目がかなり貴重で、アルバム未収録の音源で構成されている。 殆どがシングルのB面等に収められていたライヴ・バージョンで、 CD化は始めてと言うものも多い。新しい音源はないが、昔の ファンにも初心者向けにも聴ける作品だ。アイルランド・テイスト 溢れる叙情的で哀愁味のあるメロディは、今聴いても独特の 味があり、素晴らしい。[84]
ドイツのパワー・メタル・バンドの6thアルバム。元HALLOWEENの KAI HANSEN率いるだけあって、その方向性は変るはずもなく、 言わずもがなのジャーマン・パワー・メタルだが、これまでの 作品と比べると、基本線は崩していないもののバラエティに 富んでいて、幅を広げたように思える。その分散漫な 感じがしなくもないが、PET SHOP BOYSのカバー、It's A Sinは その分自然に感じられて面白い。楽曲の出来は相変わらずレベルが 高いし、アルバムの出来自体は中々素晴らしい。ドラマティックで メロディアスな楽曲はそれだけで聴くだけの価値があるし、 KAI HANSENの決してうまいとは言えないボーカルは楽曲を大仰に 感じさせないし味がある。[85]
スウェーデンのメロディック・デス・メタル・バンド、 IN FLAMESの元ギタリスト、NICLAS ENGELIN率いるバンドの 2ndアルバム。前作と比べると、IN FLAMES的な色合いは薄れ、より ヘヴィでアグレッシヴなサウンドになっている。よりIRON MAIDEN 的な下敷きをはっきりと打ち出し、NICLAS ENGELINのスラッシィな ギターを入れており、ARCH ENEMYっぽさの方が強く感じる。 JIM KJELLのデス・ボイスの他に、ゲストでクリア・ボイスと女性 ボーカルを入れてアクセントを付けているのも悪い選択ではない。 どうせなら、もっと女性ボーカルのパートを多くしても 良かったのではないだろうか。楽曲の出来は素晴らしいし、 演奏的にも十分納得出来るだけの中々の好盤に仕上がっている。 [85]
詳細は全く不明だが、恐らくオランダの ゴシック・メタル・バンドの1998年にリリースされたアルバム。 FEMKE FEENSTRAの女性クリア・ボイスを擁した流麗な ゴシック・メタルで、バイオリンやアコースティック・ギター、 ピアノを導入したスペイシーな耽美系と言って良い作品だ。あまり ゴシック・メタル的な荘厳さやドゥーム・メタル的な ダークさはないので、割と聴き易いアルバムに仕上がっている。 その割にはヘヴィ・メタルらしいギター・メロディもあって、 それなりに聴きごたえがあって、好感が持てる。清廉な感じのする FEMKE FEENSTRAのボーカルも、バンドのイメージに会っていて 悪くない。もう少し楽曲の質が上がれば、かなり良い作品を作れる 様になるだろう。[87]
アイルランド人ギタリストのソロ・アルバム。 メロディアス・ハード系のギタリストとして日本でも人気を 得たが、ブルーズに転身、更に前作ではドラムンベースと ハード・ロックからは距離を置いてしまっているだけに、今作も ハード・ロック色は薄い作品となっている。今作では、またまた 方向性を変えており、リズム感のあるユーロ・ビート系の サウンドになっている。それなりにキャッチーだし、聴き易くて 楽曲の出来は悪くない。これはこれである意味面白い 作品ではあると思うが、ハード・ロック側のリスナーからすると やはり寂しさは隠せない。[80]
アイルランド人ギタリストの1998年にリリースされたベスト盤、 OUT IN THE FIELDS-THE VERY BEST OFに続く第2弾となる アルバムだ。スウェーデンでのみリリースされたもので、 初回限定盤は2枚組みとなっている。前回同様、ハード・ロック 時代からだけの選曲で、前回落ちた重要な楽曲が カバーされている。だが、むしろ重要なのはボーナスCDの方で、 貴重な音源が満載されている。Empty RoomsやFirday On My Mindの 12インチ用のロング・バージョンを始め、ライヴや Falling In Love With Youのインストルゥーメンタルが 収められている。7分を超えるThe LonerやEmpty Roomsは 聴きごたえ十分で、ファンは必聴だろう。[84]
イギリスのヘヴィ・メタル・バンドの未発表音源集。2枚の アルバムをリリースして、1982年に解散したN.W.O.B.H.M. バンドだ。当時のこの手のバンドとしてはロックンロール色が 薄く、よりキャッチーなメロディに、プログレッシヴ・ロック的な エッセンスを持っていた。ソング・ライティングのクレジットが PAUL GASKINだけで、DAVE NORMANの名前がない事を考えると、 NO WAY OUTA以前のものが中心なのだろう。確かにアルバムに 入れられなかっただけのレベルのものもあるが、City Of Lightsや Stand Or Fall等は流石と思わせるだけのPAUL GASKINの メロディ・センスが発揮されている。流石にプロダクションの 出来はお世辞にも良いとは言えないが、僅か2枚のアルバムで音楽 シーンから姿を消して行ったPAUL GASKINの才能は十分感じられる 作品だ。[83]
アメリカのヘヴィ・メタル・バンドの6thアルバム。その メロディの根底にはあくまでもTHE BEATLES的なエッセンスが 漂っているが、同様のバンドと異なるのは、かなりグランジ的な 感じを伺わせる事だ。KING'S Xのドラマー、JERRY GASKILLが 参加しているが、正にKING'S X的な感じもするが、更にそこに 彼等らしいスラッシィなリフが織り込まれて来るのがユニークだ。 全体的にキャッチーでポップな楽曲は非常に聴き易いが、その 一方でやや淡白な感じがあって、今一つ盛り上がりに欠けると言う 感はいがめない。スラッシィでヘヴィなリフがフックを幾分 付けているが、まだ物足りないと言う感じがする。[80]
ドイツのパワー・メタル・バンドの2枚組みベスト盤。旧来の 楽曲は、現在のメンバーで録音し直しており、企画盤的な色合いの 感じられる作品だ。現行の体制で録音された楽曲に関しては リマスターのみが施されているが、それ以外は全てのパート、 あるいは現行のメンバーでないパートは新たに レコーディングしている。ファン投票で選曲したと 言うだけあって、集録されている楽曲は概ね満足出来るし、録音し 直した事で違和感を感じる事もなく、パワフルで十分納得出来る 内容だ。新曲は全くないが、アルバムの趣旨からするとむしろその 方が良いと思える。[83]
元THIN LIZZYのアイルランド人ギタリストによる1998年に リリースされたベスト盤。日本独自の企画盤で、同じ頃に ワールド・ワイドにベスト盤が出ているのと比べると、そちらは ハード・ロック時代に特化していたのに対して、こちらは 全時代的で方向の統一性はなく、珍しい音源も皆無と言う事で、 あまり有り難味のない作品と言えるだろう。何故この時期にこの 様な作品を出したのか理解に苦しむが、ブルーズ時代も含めて、 彼の楽曲を聴く事が一応出来る訳で、それだけの意味はあるかも 知れない。ただし、ブルーズの比率が割と高いので、その点も 不満に感じられるが。[79]
フィンランドのメロディック・デス・メタル・バンドの1998年に リリースされたデビュー盤。方向的には同郷のSENTENCEDがまだ メロディック・デス・メタル的な色合いを失う前の頃の様な サウンドだ。攻撃的なサウンドに叙情的な泣きの ギター・メロディが絡んで来たりする。Eternal Fireで アコースティック・ギターを絡ませたりしながら、 ドラマティックに進めるところ等は、決してSENTENCEDにも 劣らないところを見せているが、全体的に聴いてみると楽曲の 出来に波が感じられる。もう少し哀感を出せていれば、より ドラマティックで良かったと思うが。[79]
日本のパワー・メタル・バンドの2年振りとなる7thアルバム。 音楽的には、ガキ帝國等、スラッシィな感じのするリフの 楽曲もあるが、割とはっきりとメロディを打ち出しており、 スラッシュ・メタル的なエッセンスも感じられるパワー・メタルと 言ったところだ。バイオリンを始め、三味線や琵琶まで導入し、 一種独特の味わいを出している。とは言っても、捻り過ぎと言う 感じもなく、勢いがあって適度にコアで聴き応えのある作品に 仕上がっている。歌詞は日本語で、そのためもあってか Open The Gate等は歌メロは日本のロックと言う感じが強くする。 [80]
元THIN LIZZYのアイルランド人ギタリストによるソロ・アルバム。 ハード・ロックからブルーズに転向し、更にここ2作では ドラムン・ベースに挑戦したりと、旧来のハード・ロック時代の ファンンからは遠ざかって行っていたが、今作ではその アルバム・タイトルが示す通り、最目成功したしばらく前の ブルーズ時代に立ち戻っている。前作等よりは、アグレッシヴで 泣き満載の彼らしいギター・プレイが随所に聴けるので、 ファンにとっては有り難いだろう。しかし、如何にも王道を行く 様なブルーズで、こう言った作品に聴きなれていないと中々 辛いところもあるのは確かだ。[80]
スウェーデンのメロディック・デス・メタル・バンドの 3rdアルバム。北欧のメロディック・デス・メタルらしい、憂いを 含んだメロディの、パワー・メタル的な作品と言って良いだろう。 前作と比べるとゴシック・メタル的な色合いが強くなっており、 よりメランコリックな作品となっていると言って良いだろう。 JIMのボーカルがデス・ボイスとクリア・ボイスを使い分ける 様になったため、そう言った印象をより一層受ける。ダンサブルで アップ・テンポの攻撃的なリフがビート感を出し、のりの良さが 非常に良く出ている。楽曲の出来は前作にも劣らないし、 ゴシック・メタル的なセンスを上手く活かした良盤に 仕上がっている。[85]
ドイツのパワー・メタル・バンドのアルバム、 NO WORLD ORDERからの1stシングル。シングル・カットの タイトル・トラックに、Solid、アルバム未収録のTHIN LIZZYの カバー、Angel Of Deathの全3曲と言う構成になっている。 Heaven Or Hellは彼等としては最もキャッチーさを前面に押し 出した楽曲で、それ程ジャーマン・パワー・メタル的な色合いは 強くない。むしろSolidの方がそう言うらしさがあるのだが、楽曲 事体は完全にJUDAS PRIESTの焼き直しで疑問の残るところだ。一番 評価出来るのはAngel Of Deathで、上手くアレンジしていて 源曲とはまた違った趣がある。[80]
ドイツのパワー・メタル・バンドの7thアルバム。音楽的には いわゆるジャーマン・パワー・メタルと言わるるものだが、この 作品では楽曲によってはその音楽性が発散している様に思える。 Dethrone Turanny等は如何にも彼等らしい楽曲ではあるが、その 一方で、あからさまにJUDAS PRIESTやIRON MAIDENそのものと 言った感じの部分もあり、今更こう言ったオリジナリティとは 反対の方向へと進む意味合いが全く判らない。 The Heart Of The Unicorn等は明らかにJUDAS PRIESTだし、 New World OrderはIRON MAIDEN的だ。特にJUDAS PRIEST的な 色合いが強く、決してそれが悪いと言う訳ではないが、元からの 彼等らしい楽曲の出来は素晴らしいだけに、あえてこう言う作品 作りを行った事には疑問を感じずにはいられない。[80]
日本のミクスチャー・バンドのアルバム。ファンク、 ハード・コア、スラッシュ・メタル、プログレッシヴ・ロック、 ヘヴィ・ロックと言った様々なエッセンスが伺える作品だ。歌詞は 非常にユニークなもので、逆に拒否反応を起こすかも知れない。 その割に、憂いを帯びたメロディが飛び出したりと、その辺の アンバランスさが非常に面白い。時にはヒステリックに、時には ダークに、疾走感を伴いながらも変化して行く楽曲は中々良い 出来だ。ぱっと見は色物的に思えるかも知れないが、アイデアは 豊富で意外と良く出来たアルバムで、一気に聴かせるだけの エナジーが感じられる。[80]
ドイツのヘヴィ・メタル・バンドの2ndアルバム。元SCANNERの ベーシスト兼ボーカリスト、JOHN A.B.C.SMITH率いるバンドだ。 JOHN A.B.C.SMITHのボーカルは、ANDI DERRISを思わせる様な 声質である事もあって、やや最近のHELLOWEENっぽさを思わせる 部分もある。ただし、楽曲的にはアイリッシュっぽさを 入れていたり、もっとアメリカナイズされていたりして、 ジャーマンっぽさはあまり感じられない。Politicians等では IRON MAIDENっぽいフレーズ等も入れたりしているが、単なる 物真似ばかりと言う訳ではなく、全体的には楽曲の出来も良いし、 意外と良く出来た作品だ。[82]
アメリカのハード・ロック・バンドの再結成第一弾となる 20年振りの4thアルバム。元MONTROSEのギタリスト、 RONNIE MONTROSEを中心としたバンドで、MONTROSE時代からの 盟友で、WHITESNAKEやMICHAEL SCHENKER GROUP、HEARTでも 活躍したドラマー、DENNY CARMASSIがここでも加わっている。 ブルージィなエッセンスを持ちこんで、時には憂いを帯びて ドラマティックに、時にはシャッフル調ののりの良い楽曲と、 懐かしさも感じさせてくれる様な、アメリカン・ハード・ロックを 聴かせてくれており、ベテランらしい味わい深さを 感じさせてくれるアルバムに仕上がっている。[82]
日本のミクスチャー・ロック・バンドの2枚組のアルバム。 1996年から2000年にかけて録音された未発表音源を集めたものに、 ライヴ等の映像を集めたボーナスDVDを付けた構成になっている。 歌詞はほとんどが日本語で、言わば馬鹿ロックとも 言えるものだけに、あまり興味を持てない人も多いだろうが、デモ 音源とは思えないくらいレベルは高い。ボーナスDVDは1985年、 1989年〜1992年、1994年、1996年〜1998年、2000年、2001年に 行われた日本での公演と2001年に行われたドイツでの公演の模様を 収めたもので、これまでプライベートに残していたライヴ映像を 編集したと言う感じで、特に昔のものは録音状態が良くない。[80]
日本のヘヴィ・メタル・バンドの8thアルバム。方向的には スラッシュ・メタルのエッセンスを盛り込んだ、パワー・メタルと 言った感じだが、ギタリストの与太郎が脱退し、ギターが 1本になった事も影響してか、スラッシュ・メタル的な エッセンスはかなり薄くなっている。ベース・ソロ等も結構押し 出されており、前半はそれ程悪影響は感じられないが、後半、 ミドル・テンポの楽曲が多くなって来るとややパワー不足を 感じずにはいられない。ヴィジュアル系と言える ファッション・スタイルと日本語の歌詞に違和感を憶えるかも 知れないが、そのレベルは決して低くない。[79]