FROGEN IN FIRE / GHOSTORM
EDGE OF SANITYのDAN SWANOプロデュースによるリトアニアの
デス・メタル・バンドのデビュー作。当然
メロディック・デス・メタルではあるのだが、EDGE OF SANITYの
様な耽美な楽曲ではなく、変則的な部分が多分にあり、バックの
サウンドはむしろスラッシュ・メタル的とも
プログレッシヴ・ロック的とも言える作品だ。ブルータルな
雰囲気は所々感じるものの、デス・ボイスを除けば、
メロディ・センスも良いし、それ程
聴きがたいものではないのだが、EDGE OF SANITY的なサウンドを
求めるなら的外れではある。[78]
THE OTHER SIDE / GHOST
イギリスのハード・ポップ・バンドのデビュー盤。LONG ISLAND、
LIGAR RECORDSらと並ぶメロディアス・ハード系のレーベル、
NOW & THEN所属と言う事にたがわぬ内容である。ポップ・センス
溢れる楽曲は中々粒が揃っているが、ブリティッシュ的な感覚は
あまりなく、Open Arms風のSend Me Somebody等、どちらかと
言うとアメリカン・ハード・ポップ風だ。楽曲によっては
ブルージィな要素を見せているものもあり、それらはアメリカ的な
臭いがさらに強くする。ボーカルは線が細いが内容的にパワーを
要するようなものではないし、バンドの色に外れている訳では
無いので違和感はない。メタル系の人には柔らかすぎる
気もするが、出来自体は悪くない。[80]
BLACK BOX / GHOSTORM
リトアニアのデス・メタル・バンドの1997年にリリースされた2nd
アルバム。前作から続いてDAN SWANOがプロデュースし、
ボーカルで参加している。方向的には一応
メロディック・デス・メタルで、バックは時にパワー・メタル
風に、時にスラッシュ・メタル風に展開していく。非常に
テクニカルな部分も見せており、ANDRIUSのベース・プレイ等は
中々聴きごたえがある史、フュージョン風のギター・メロディも
中々面白い。OMENASの咆哮型デス・ボイスを含めて、
迫力があってパワフルだが、静かなフレーズを挟んだりして強弱の
めりはりがあるのは好感が持てる。LEGEND等の楽曲もそれなり
良いのだが、今一つ洗練されておらずやや未整理で
混沌としているように感じるのが残念だ。[78]