FIRE AND LOVE / GUARDIAN
アメリカのクリスチャン・メタル・バンドの1990年に
リリースされた2ndアルバム。方向的にはメロディアスな
ハード・ロックンロールと言う感じで、STRYPERの様な美旋律と
言うよりは、よりアメリカン・ハード・ロック然とした作品に
仕上がっている。Send A Messageの様なテンポの良いのりのある
楽曲から、Time Stands StillやForever And A Dayの様な叙情的な
バラードまでそつなくこなしている。アメリカ的な爽快感と愁いを
持ったハード・ロックで、楽曲の出来も中々良いし、演奏も含めて
クリスチャン・メタルとしてはかなり高いレベルにいる事を
示している作品だ。[83]
MIRACLE MILE / GUARDIAN
アメリカのクリスチャン・メタル・バンドの1993年に
リリースされた3年振りの3rdアルバム。方向的には、
ハード・ロックンロールと言った感じで、前作の延長線上と
言えるものだが、よりブルーズ的な色合いが
濃いものとなっている。爽快感のある渇いた
アメリカン・ハード・ロックで、アコースティック・バラードの
Sweet Mystery等は、JAMIE ROWEの声質もあって、やや
BON JOVIっぽく感じられる。前作よりややワイルドな色合いを
出している様に感じられるが、完成度はより上がっている。[84]
SWAGGER / GUN
イギリスのロック・バンドの1994年にリリースされた
3rdアルバム。エッヂのたったハード・ロックンロールと言った
感じで、勢いを感じさせてのりが良い。そんな中にも、
Crying Over You等、キャッチーで叙情的で、印象的な
メロディをきちんと織り込んで来る辺りは好感が持てる。
アコースティック・バラードのThe Only Oneを入れたりと、
バラエティ豊かで一本調子になっていないのも良い。
ラップ・バンドのCAMEOのWord Upをカバーする辺り、中々意表を
突いた選曲ではあるが、割とオリジナルに忠実でありながらも、
FAITH NO MOREのEpic的な感じがして、これが中々良い出来だ。
[87]
MANIC AGGRESSION / GUNJAH
ドイツのミクスチャー・バンドの1994年にリリースされた
2ndアルバム。方向的には、レーベル・メイトである、MORDRED
等よりも更にヘヴィ・メタル的だ。ハード・コア的なので、やや
スラッシィに感じられる作品に仕上がっている。これと言った
楽曲はないものの、スピード感があってアグレッシヴで
緊張感のあるアルバムだと言って良いだろう。そこに
ヒップ・ホップやラップと言った要素があったりと、中々
ユニークな内容となっている。同系等のFAITH NO MOREと
比べると、ハード・コア色を強く押し出している事が大きな
違いとなっている。[80]
APPETITE FOR DESTRUCTION / GUNS N'ROSES
アメリカのバット・ボーイズ・ロックンロール・バンドの1987年に
リリースされたデビュー盤。この頃、L.A.で雨後の竹の子の如く
出てきた、グラム・ロック色の強いハード・ロックンロール系の
バンドの1つだが、同系統の他のバンドと比べると、テンポの
良さを押し出した、よりアップ・テンポなアルバムだ。この
作品で、スーパー・スターと言って良い位のステータスを築く
事になるが、その実績に違わぬ素晴らしい作品に仕上がっている。
Welcome To The Jungle、Paradise City、Sweet Child O'Mineと
シングル・ヒットを連発しただけあって、楽曲の出来は
素晴らしいし、ユニークでもある。AXEL W.ROSEの個性的な
ボーカルが、また華を添えている。
バット・ボーイズ・ハード・ロックンロールを語る上で、欠かす
事の出来ない名作だ。[93]
EP / GUNS N'ROSES
アメリカのバット・ボーイズ・ロックンロール・バンドの1987年に
リリースされたミニ・アルバム。Sweet Child O'Mineを除いて、
ライヴ・トラックを集めたもので、その後廃盤となって、
中古市場では高値を呼んだ作品だ。オリジナル曲のライヴはさる
事ながら、ここで注目されるのは、彼等のライヴでは定番となった
BOB DYLANのカバー、Knockin' On Heaven's Doorだろう。
オリジナルからそう外したアレンジではない割に、彼等らしさの
出たものになっており、非常に味わい深い演奏だ。全体的に
ラフさが滲み出た内容だが、彼等の魅力は十分伝わって来る。[82]
GN'R LIES / GUNS N'ROSES
アメリカのバット・ボーイズ・ロックンロール・バンドの1988年に
リリースされたアルバム。言わば企画盤的な作品で、半分が
ライヴで半分がアコースティックと言う構成になっている。
ライブは1986年に自主制作でリリースされた
LIVE?!★@LIKE A SUICIDEをそのまま収めたもので、AEROSMITHの
カバー、Mama Kinを始め、デビュー前の荒々しいながらも
彼等らしい爆走感のあるハード・ロックロールを
聴かせてくれている。アコースティックではヒットしたPatienceを
始め、You're Crazyのバージョン違いと安易な
企画盤でないところが嬉しい。[83]
USE YOUR ILLUSION I / GUNS N'ROSES
アメリカのバット・ボーイズ・ロックンロール・バンドの1991年に
リリースされた4年振りとなる2ndアルバム。2枚同時に
リリースされたものの内の1枚だ。方向的には、前作の
延長線上とも言える作品だが、良く作り込んである分だけ、
ラフさやワイルドさが感じられず、こじんまりとした
作品となってしまっている。もちろん、Don't Cryや
November Rainと言った良い曲もあるのだが、2枚合わせて
30曲もあると、もう少し楽曲を絞った方が良かった様に思える。
希釈な感じがして、今一つ盛り上がりに欠ける気がするし、
Comaの様な10分にも及ぶ楽曲があるのも、彼等の様な
スタイルではかなり問題作と言って良いだろう。[82]
USE YOUR ILLUSION I / GUNS N'ROSES
アメリカのバット・ボーイズ・ロックンロール・バンドの1991年に
リリースされた4年振りとなる2ndアルバム。2枚同時に
リリースされたものの内の1枚で、実質2枚組みとも言うべき
作品だ。内容的には、USE YOUR ILLUSION Iと明確に
色分けをしている訳ではなくて、この作品も同様に前作から
ラフさやワイルドさを減退させた様な感じの作品だ。いきなり
バラードで始まるのはちょっと違和感を感じるが、Civil Warを
始め、You Could Be Mine、BOB DYLANのカバー、
Knockin' On Heaven's Doorと佳曲が収められている。
USE YOUR ILLUSION Iよりも、楽曲の出来、不出来の差が
激しくて、盛り上がりに欠ける気がする。[81]
THE SPAGHETTI INCIDENT? / GUNS N'ROSES
アメリカのバット・ボーイズ・ロックンロール・バンドの1993年に
リリースされたカバー・アルバム。彼等の音楽的嗜好が
出ているためか、ハード・ロックのNAZARETHやグラム・ロックの
TーREXと言ったバンドのカバーもやっているが、基本的には
パンクが中心となっている。選曲的には、有名な楽曲と
言うよりは、彼等の好みを優先した感じだろう。
SEX PISTOLESにしても、有名な楽曲は他に沢山あるのに、
Black Leatherをやっていたりする。割とオリジナルに忠実な
演奏だが、そこはAXEL ROSEが歌っているだけあって、
彼等らしさは感じられる。[81]
MAYDAY / GUNSHY
スイスのハード・ロック・バンドのデビュー盤。
LONG ISLAND RECORDS所属のアーティストとしてはかなり
ハードさを押し出しているが、良質のメロディーを持つ良い
作品だ。初期BON JOVIの明るい部分を取り出したような感じの
作品で、JOHN LUCKの声質もJOHN BON JOVIに似ているが、もっと
透っていて上手い。ヨーロッパのバンドで、そう言った叙情感は
持っているのだが、軽やかでカラッとしたメロディで、どちらかと
言えばアメリカ的なセンスがあるサウンドだ。演奏、楽曲とも
かなりレベルが高くて、良いアルバムに仕上がっている。[86]
ONE / GUILD OF AGES
アメリカのハード・ロック・バンドCAUGHT IN THE ACTが
バンド名を変更して初のアルバムとなる3rdアルバム。同名
バンドがいたことが原因で名前を変えただけなので、バンド名が
変わっても、基本的な路線に変更はなく、叙情的なメロディの
ハード・ロックをやっている。プロデュースはマネージャーも
務めていたAXEのBOBBY BARTHが担当している。これまでは
爽やかさがかなり全面に出ていたが、今作ではより扇情的な
策品に仕上がっていて、より生々しく感じられる作品に
仕上がっている。憂いを含んだメロディは相変わらず出来が
良いし、全体的な楽曲の出来も素晴らしい。扇情的な
表現力がついた事で、今までよりも情感豊かな
アルバムになった。[88]
OBLIVION SEAS / GUARDIAN ANGEL
詳細は不明だが、ギリシャのプログレッシヴ・メタル・バンドの
アルバム。非常にドラマティックなオープニングの
インストルゥメンタル・ナンバー、Enorasisで幕を開け、非常に
期待させるが、その期待も一瞬の事だった。高音が出るのは
良いが、とにかく耳障りなNIKOS ROUSSAKISのボーカルは
如何ともしがたく、不快感をもようさせる。楽曲は扇情的で
ドラマティックなDREAM THEATER風のものだが、面白味に欠ける。
中音域はまだ悪くないだけに、少なくともボーカルの高音だけは
何とかしないと将来の展望は危ういと言って良いだろう。[61]
UNDER THE GUILLOTINE / GUILLOTINE
スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンド、NOCTURNAL RITESの
メンバーによるスラッシュ・メタル・プロジェクトのアルバム。
方向的には昔懐かしいと言う感じのさせるスラッシュ・メタルで、
SODOMやKREATORと言う感じのする作品だ。SPIDERにSNAKE、COBRAと
言うメンバーの名前も如何にもと言った感じで笑える。とにかく
早い、デスラッシュで、SPIDERのしゃがれ声のボーカルは、昔は
ブラック・メタル・バンドだったと言う名残を感じさせる。初期
B級スピード・メタルのファンならば聴いて楽しめるだろうが、
それ以外のリスナーにはきついものがあるだろう。お遊びの
プロジェクトと考えればこういうのも悪くはないが。[76]
NIGHTHEAT / GUNHILL
元LUCIFER'S FRIENDS、URIAH HEEPのボーカリスト、JOHN LAWTON
率いる、イギリスのハード・ポップ・バンドの1997年に
リリースされたデビュー盤。BAD COMPANYのReady For Loveを
カバーしているが、JOHN LAWTONのボーカルでの
Ready For Loveは、PAUL RODGERSとはまた違った味わい
深さがある。LUCIFER'S FRIEND IIの楽曲等、カバーが多いが、
オリジナルの楽曲も含めて、枯れたブルーズ・ロックは心を
打つものがある。楽曲の出来は素晴らしいし、何よりも
JOHN LAWTONの情感こもったボーカルが泣かせてくれる、心に染み
入るアルバムだ。[86]
LIVE ERA '87-'93 / GUNS N'ROSES
アメリカのバッド・ボーイズ・ハード・ロックンロール・バンドの
2枚組みライヴ盤。そのアルバム・タイトルが示す通り、デビュー
後の1987年からUSE YOUR ILLUSIONのツアーが終わる1993年までの
ライヴ音源を集めたものだが、詳しくはクレジットがないので
不明だ。その後、あるいは途中でメンバーが抜けて行き、今や
W.AXEL ROSEのソロ・プロジェクトと化しているが、まだ
バンドとして機能している頃で、ライヴの雰囲気は非常に良く
出ており、郷愁を誘うアルバムだ。決して上手いと言う感じの
バンドではないのだが、音源を選んでいるだけあって、
W.AXEL ROSEのボーカルもそれなりに聴ける。[86]
DON'T GIVE ME NAMES / GUANO APES
ドイツのハード・コア・パンク・バンドの2ndアルバム。とは
言っても、それ程パンキッシュな感じはなく、メロコアとしては
最もオルタナティヴ・ロック然としていると言って良いだろう。
音楽的には、叙情的で愁いのあるメロディが中心となっており、
オルタナティヴ・ロック的なモダンでハードな部分が
クールでありながら扇情感を醸し出している。この
手のものとしては、最もメロコア的な色合いの薄い作品だけに、
オルタナティヴ・ロックが好きならば自然と聴けるはずだ。
SANDRAのときには囁く様に、ときには張りあるシャウトが
情感をより増しており、中々素晴らしいアルバムに
仕上がっている。[85]
CITADEL / GUILD OF AGES
アメリカのハード・ロック・バンドの5thアルバム。元々
CAUGHT IN THE ACTと名乗っていたが、バンド名の変更を
余儀なくされ、今のバンド名となって3作目となるアルバムだ。
今作でもこれまで同様、AXEのBOBBY BARTHが
プロデュースしているが、楽曲はこれまでとやや違う面が出て
来ている。ドイツのメロディアス・ハード・ロック・バンド、
JADED HEARTのボーカリスト、MICHAEL BORMANNがほとんどの楽曲を
書いており、JADED HEARTっぽさも感じられる。とは言っても、
両者とも叙情的なメロディのハード・ロックだけに、そう違和感は
感じられない。愁いを帯びた美しい楽曲は良く出来ているし、
フックもあって聴き応えのあるアルバムに仕上がっている。[84]