VISIONS... AND REALITY / IVANHOE
ドイツのプログレッシヴ・メタル・バンドの1994年に
リリースされたデビュー盤。方向的にはやや
DREAM THEATERっぽい、シンフォニックな部分を持った
プログレッシヴ・メタルで、この手のものとしては楽曲、演奏とも
悪くない出来だ。しかし、一番問題なのはANDY FRACKの
ボーカルで、普通に歌っている分にはバンドのカラーにも
合っているし、上手くもないが特別酷くはない。ところが、
一転してハイ・トーンを出し始めると、ハイ・トーンへの切り
換えがかなり唐突であざとく、かなり嫌味に感じられてしまう。
元々の素材としては悪くないだけに、それで雰囲気を
壊してしまっているのはかなりもったいないと思うのだが。[75]
SYMBOLS OF TIME / IVANHOE
ドイツのプログレッシヴ・ハード・ロック・バンドの2nd
アルバム。1stではボーカルのANDY FRACKがハイ・トーンを
出せるが故に、そのわざとらしい節回しと、ハイ・トーンに
持って行く展開にあざとらしさが感じられたが、今作では随分
自然な展開に出来るようになっていて聴きやすい。楽曲はより
DREAM THEATERっぽくなり、DREAM THEATERの亜流であることは
いがめないが、出来そのものは世の中のDREAM THEATERタイプの
中ではずば抜けていると言って良いだろう。演奏的なレベルは
問題が無いので、もう少しアレンジ面に力が付くと凄く
良くなるはずだ。[86]
POLARIZED / IVANHOE
ドイツのプログレッシヴ・メタル・バンドの3rdアルバム。
いわゆるDREAM THEATERタイプとでもいうべきバンドで、この手の
ものとしてはデビュー当時からかなりレベルの高さを
見せていたが、ボーカルのANDY B.FRANCKの歌メロの使い方に
難があった。前作辺りからかなりこの点は改善されてきており、
今作でもかなり自然に聞える様になった。ドラマティックな
メロディにMARKUS BRITSCHのキーボードも良い
味付けになっており、楽曲、演奏ともなかなか良く出来た作品だ。
DREAM THEATERよりは、よりドラマティックさにより大仰さを
付けており多少臭くも感じないが扇情的でそれ程悪い
結果にはなっていない。[85]