イギリスのハード・ロック・バンド、LED ZEPPELINの ギタリストによるソロ・アルバム。LED ZEPPELIN解散後、 THE FIRMやサウンド・トラックの仕事はやっていたが、純然たる ソロ・アルバムと言う意味では、これが初めての作品と言って 良いだろう。LED ZEPPELINでコンビを組んでいた、ボーカリストの ROBERT PLANTやドラマーのJOHN BONHAMの息子、JASON BONHAM等を ゲストに迎えて作成されている。方向的にはハードな ブルーズ・ロックと言ったところで、そう言う意味では LED ZEPPELINと同じ方向性と言う風に感じられるし、出来は 悪くないのだが、あの様なマジックを感じる事は残念ながらない。 [81]
元LED ZEPPELINのボーカリストとギタリストのコンビによる アルバム、NO QUARTERからの1stシングル。 シングル・カットされたタイトル・トラックに、City Don't Cry、 アルバム未収録曲が2曲と言う構成になっている。注目したいのは アルバムには収録されなかったLED ZEPPELIN時代のナンバー、 The Rain SongとWhat Is & What Shall Never Beの セルフ・カバーだ。LED ZEPPELINの曲ではあるが、 LED ZEPPELINとはまた一味違う魅力が伺え興味深い作品だ。 The Rain Songはオーケストラを大幅に導入したりと落ち着いた 印象を受ける。[85]
元LED ZEPPELINのボーカルとギタリストのコンビが復活しての アルバム。JIMMY PAGEはZEPPELIN後もPAUL RIDGERSや DAVID COVERDALEという素晴らしいボーカリストと仕事をしたが、 どうもその魅力を発揮することなく終わった感がある。しかし、 ROBERT PLANTとの相性がよほど良いのか、ライヴでもこれほど 弾けるのかという印象を強く与えてくれた。このアルバムでは アコースティック的な特色を強く打ち出しており、 ギター・プレイは残念ながらそれほど目立っていない。アラビア 風のアコースティック・サウンドを導入したりして実験的な 色合いも感じる作風だし、非常に意欲的に思える。ZEPPELINの曲も これまでと違った魅力を伺えるが、初期のような動的なハードさは 当然ない。[87]
一大センセーションを起こしたアメリカの黒人ギタリストによる 1967年にリリースされたデビュー盤。楽曲はアメリカ盤と 同じもので、Purple Haze、Hey Joe、Foxy Ladyといった名曲群が 収録されており、これを聴くだけでも価値がある。その後、多くの ギタリストに影響を与えた、非常にエモーショナルな ギター・プレイは情感と迫力を感じさせ、一つのスタイルを 確立している。そして、そのプレイを生かせる楽曲を作れる 才能があってこそのアルバムだと言えるだろう。ハードで ブルージィなロック・アルバムで、ハード・ロックの源流が 聴かれる。[90]
知る人ぞ知るアメリカ人スーパー・ギタリスト率いるバンド、 EXPERIENCEによる1967年にリリースされた2ndアルバム。デビュー盤に 比べるとよりサイケデリックでエキセントリックな内容で、特に スローなナンバーに優れた楽曲が多い。ERIC CLAPTONもカバーした 名曲、Little Wingは素晴らしいバラード・ナンバーだ。 Purple Haze、Hey Joe、Foxy Ladyが収められていた デビュー盤よりは知名度の高い曲は少ないかも知れないが、十分にその 魅力は堪能出来る。ただ、ヘヴィなナンバーが少ないので、 ハード・ロック系のリスナーには少し物足りなく感じるかも 知れないが。[83]
アメリカ人ギタリストの1968年にリリースされた3rdアルバム。 EXPERIENCE名義としては最後となる2枚組のアルバムを デジタル・リマスターしたものだ。STEVE WINWOOD等の多数の ゲストが参加しているが、サイケデリックでファンキーな ブルーズ・サウンドは相変わらずだ。15分にも及ぶ ジャム・セッションをそのまま収録したVoodoo Chileの生々しい 臨揚感は圧巻で、特にその魅力を発揮している。年々 ファンキーさが増しており、初期のPurple HazeやHey Joe、 Foxy Ladyと言ったハードな部分が減退しているので、 ハード・ロック系のリスナーには幾分寂しい作品だろう。[82]
アメリカ人ブルーズ・ロック・ギタリストの生誕50周年として 1992年にリリースされたベスト盤。特にレア音源が集録されている 訳でもなく、内容的にはこれと言って目新しいものはないのだが、 今はアルバムからカットされてしまっている、GREAT WHITE等も カバーした、Red Houseが入っているのが目玉だろう。選曲的には バランス良く各アルバムから取っていると言う感じで、 Purple HazeやFoxy Ladyと言った、初期のハードな ブルーズ・ロックの名曲も収められており、初心者入門用には ちょうど良いアルバムだろう。[82]
アメリカ人ブルーズ・ロック・ギタリストの1992年に リリースされた4枚組みライヴ・ボックス・セット。1967年の STOCKHOLM、1968年のPARIS、1969年のSAN DIEGO、1970年の ATLANTAとデビューから一年毎のライヴをそれぞれ アルバム化している。全て未発表音源であり、各年のライヴを 追えると言うことで資料的な価値も高い作品と言って良いだろう。 録音状態も悪くないし、ライヴ・アルバムとしての出来も十分な 作品ではあるが、重複して収録されている曲も多いので、 どうせなら一公演全てを収めて欲しかった気がする。[80]
1970年代、最も売れたハード・ロック・バンドて、今なお多くの ファンを引き付けるビッグバンドLED ZEPPELINのギタリスト JIMMY PAGEとボーカリストROBERT PLANTによるプロジェクト 第2弾となるアルバム。前作はアコースティック中心で、かつ リメイクも多かったので、純然たる新作というよりは、より 企画盤的な色合いが濃かったが、今作では全曲新作と、この ユニットをより押し進めていったという二人の意志が伺える。 方向的にはHOUSE OF THE HOLY等の最もハード・ロック的な 色合いが薄い作品ではあるが、間違いなくLED ZEPPELINの エッセンスを持った作品である。ほんわかとした雰囲気が 貫かれていて、ハード・ロック色が薄い故に少し受け入れ難いかも 知れないし、もっとパンチの効いた所を聴きたいと言う 所もあるかも知れないが。[84]
元LED ZEPPELINの2人によるユニットのアルバム、 WALKING INTO CLARKSDALEからの2ndシングル。 シングル・カットされたタイトル・トラックの他にライヴが3曲と 言う構成になっている。特に注目されるのは How Many More TimesとNo Quarterと言うLED ZEPPELINの ナンバーだろう。ROBERT PLANTはその喉の衰えを、JIMMY PAGEは ギターの腕前に関して色々言われてはいるが、こうしてZEPPELIN ナンバーを一緒に演奏すると違和感なく自然に感じられるのはこの 二人の音楽的な相性が良いせいだろうか。No Quarterでは、 ROBERT PLANTのボーカルが少し気になる部分もあるが、の美しい サウンドは壮大で非常に素晴らしい。この2曲で20分 以上やっていると言うのも非常にらしくて良いし、結構 聴きごたえのある作品だ。[84]
アメリカの黒人ブルーズ・ロック・ギタリストの2枚組み アルバム。レア音源集である、FIRST AND LAST EXPERIENCEから ベスト・セレクションされたアルバムだ。まだ無名だった1963年に バッキング・ギタリストとして、サックス・プレイヤー、 LONNIE YOUNGBLOODの作品に参加していた時のGo Go Shoes、 Come On Baby、Sweet Thang、Nobody Can Change Meと言った 楽曲から、最も勢いのあった1968年頃のライヴまで 収められている。資料的な意味合いのものも多いアルバムだが、 彼らしいギター・プレイもそれなりに聴く事が出来るのも確かだ。 [75]
アメリカ人ボーカリストの1998年にリリースされたデビュー盤。 方向的には、爽やかで叙情的な、如何にもアメリカらしいと言った 感じのロック・アルバムだ。ミドル・テンポが中心の産業 ロック的な楽曲は、非常に聴き易くて心地良いものとなっており、 全体的にめりはりがあって、洗練されたアルバムに 仕上がっている。彼のややハスキーなボーカルも、高音に 伸びがあり、楽曲に良く合っていて中々良いアルバムに 仕上がっている。これと言った飛び抜けた楽曲はないものの、 平均的に良く出来ており、安心して聴いている事が出来る作品だ。 [80]
アメリカのハード・ロック・バンド、SURVIVORの後期 ボーカリストによるバンドのアルバム。SURVIVORの オリジナル・メンバーが誰もいないにも関わらず、SURVIVORの 名前を使う事がどれだけ相応なのか悩むところだが、作品の 方向性としては、まさしくアメリカン・ハード・ロックと 言えるもので、SURVIVOR的だ。結構ハードな仕上がりで、 産業ロック的なメロディは、昔、SURVIVORが好きだった人にも十分 納得出来るアルバムに仕上がっていると言って良いだろう。これで Burning HeartやEye Of The Tigerと言った名曲に匹敵する曲が 1曲あれば文句はないのだが。[84]
アメリカ人ギタリストの1993年にリリースされた初期音源を集めて CD化したもの。LONNY YOUNGBLOODと言うサックス奏者の バック・ミュージシャンとして参加していたときのものが 中心だが、その9曲中、5曲がJIMI HENDRIX参加作品として後に でっち上げられたものだ。そうと判っていながら、あえてそれを 含めた形でリリースする事には疑問を感じえないが、 JIMI HENDRIXが参加している音源が、貴重であることには 変わりない。楽曲自体は、当然後の彼の作品ほど ハードではないが、ギターがかなり表に出て来ている様に感じる。 [77]
伝説的なイギリスのハード・ロック・バンド、LED ZEPPELINの 元ギタリストとアメリカのブルーズ・ロック・バンドによる コラボレイトの2枚組みライヴ盤。1999年に行われたアメリカでの ツアーの模様を収めたものだが、結局その後のアメリカ、日本での ツアーはキャンセルとなってしまい、日本のファンにはこの 作品でしかその様子を窺い知れなくなったのは残念だ。ほとんどが LED ZEPPELINのカバーだが、不安視されるJIMMY PAGEのプレイも 問題無いし、THE BLACK CROWSのプレイが素晴らしい。特に ボーカルがLED ZEPPELINの曲をこれだけ歌えるとは恐らく誰も 想像しなかっただろう。Rock N' RollやStairway To Heavenと 言った日本人にも馴染みの深い楽曲が入っていないのは、この際 どうでも良い。[91]
アメリカ人ブルーズ・ロック・ギタリストの2枚組みライヴ盤。 EXPERIENCEと言うバンド形態での末期である、1969年に行われた イギリスでの公演の模様を収めたものだ。これまで、様々な形で リリースされて来た音源だが、初めて構成を変えずに2枚組みに まとめた形になっている。ライヴ映画用に録音されたものだけに、 プロダクションもこの時代のものとしては状態はかなり良い 方だろう。ソウルフルでエモーショナルなギター・プレイを存分に 味わえるし、ハード・ロックのルーツ的なミュージシャンの 1人だけに、中々興味深いライヴ作品と言って良いだろう。[86]
スウェーデン人ボーカリストによるソロ・アルバム。元ALIENの ボーカリストとして知られる人だが、そう言った経歴通りの ポップ・センス溢れる洗練されたハード・ロックをやっている。 TOMMY DENANDERがプロデュースしている辺りからもその音楽性が 想像出来るだろう。ウェットなメロディの爽快な楽曲を、彼の ハートフルなボーカルが情感たっぷりに歌い上げている。 1980年代におけるアメリカのAOR系ハード・ロック的な 音楽性なので、もう少しハードな方が良いと思う 人もいるだろうが、あまりスポットライトが当たらないこの手の 作品としてはかなりレベルが高い。[85]