BRICKS ARE HEAVY / L7
アメリカのロック・バンドの1992年にリリースされたデビュー盤。
方向的には、ハード・コアやヘヴィ・メタル、グランジ等の
エッセンスを持ち込んだ、ポスト・パンク系の
ミクスチャー・ロックとでも言える様なものだ。基本的には
ロックンロールが基板となっていて、そう言ったミクスチャー的な
フレーバーが振り掛けられている、テンポの良い楽曲ながら、
どことなくダークな混沌とした印象も受ける部分があり、女性的な
下手物バンドと言った印象も受けるが、これがエナジーを
感じさせて、楽曲の出来も良いし、中々面白いアルバムに
仕上がっている。[83]
HUNGRY FOR STINK / L7
アメリカの女性ロック・バンドの1994年にリリースされた
2年振りの2ndアルバム。方向的には前作の延長線上とも
言えるもので、ロックンロールを基調に、ハード・コアや
グランジ、ヘヴィ・メタル的なエッセンスを持ち込んだものだ。
ダークで混沌とした作品で、DONITA SPARKSのシャウトが独特の
味わいとなっている。ハードでパンキッシュなロックンロールで、
下品だが勢いが感じられて面白いアルバムに仕上がっている。
ある意味、現代のRUNAWAYSとでも言った様なオーラを全身に
纏っており、エナジー溢れるアルバムに仕上がっている。[82]
PRETEND WE'RE DEAD / L7
アメリカの女性ロック・バンドの1992年にリリースされた
ミニ・アルバム。タイトル・トラックにアルバム未収録曲が2曲、
ライヴが5曲の全8曲と言う構成になっている。Lopsided Headは
タイトル・トラックのシングルにのみ集録されていた曲で、どうと
言う事はない出来だ。Used To Love Himは同じくMonsterの
シングルに集録されていたロックンロール・ナンバーで、
パンキッシュな味わいがのりを出していて中々面白い。残りの
ライヴはタイトル・トラックのシングルに集録されていたもので、
エネルギッシュなライヴ・パフォーマンスを感じさせてくれる。
[79]
THE BEAUTY PROCESS:TRIPLE PLATINUM / L7
アメリカのロック・バンドの1996年にリリースされた
3年振りとなる4thアルバム。ヘヴィなリフを入れて来る一方で、
キャッチーなメロディ・ラインだったりもして、中々ユニークな
作品だ。これまでの作品より、よりヘヴィでタイトな
仕上がりとなっており、かなりヘヴィ・ロック的なエッセンスが
強くなっていると言って良いだろう。女性ばかりのバンドで、
DONITA SPARKSのボーカルやコーラスにもそれらしい華やかさを
感じる一方で、楽曲には奇妙な気だるさや
ダークさがあったりもする。今作よりベーシストが
交代しているが、レコーディングには間に合わなかった様だ。[78]
L7 / L7
アメリカのパンク・ロック・バンドの1988年にリリースされた
デビュー盤。後にNIRVANA等によってオルタナティヴ・ロック、
グランジと言ったアンダーグラウンドからのムーヴメントに
昇華されて行く、ポスト・パンクのバンド群の一つと言って
良いだろう。もちろんこの作品ではオルタナティヴ・ロック等の
様な、パンク色のほとんど無いと言った様なものではなく、
はっきりとパンキッシュなサウンドを聴かせてくれている。
いわゆるレディース・バンドだが、そう言う面から最も掛け離れた
イメージを与えてくれる作品だ。非常にパンキッシュで破天荒で
攻撃的な作品で、混沌としたエナジーを感じさせてくれる。[79]