TWO SIDES OF A COIN / PYRACANDA

ドイツのパワー・メタル・バンドの1990年にリリースされた デビュー盤。スラッシュ・メタル的なリフとスピード感を持ち、 ジャーマン・メタル的なフレーバーも適度に散りばめられている。 リフが中心になっているが、意外にメロディが前面に、押し 出されており、ジャーマン臭い大仰さも感じるのだ。 HANSI NEFENのボーカルを始め、全体的にヒステリックな 感じがあり、好き嫌いが判れそうな感じのする作品だ。この ヒステリックさが、攻撃的な雰囲気を醸し出し、もっと変則的な 感じを受けるが、METAL CHURCH的な香りも感じられる。[79]

THORNS / PYRACANDA

ドイツのパワー・メタル・バンドの1992年にリリースされた 2年振りの2ndアルバム。前作でもリフを前面に押し出し、 スラッシュ・メタル的なエッセンスの強い作品であったが、 今作ではそう言った色合いをより一層強めている。ヒステリックで シアトリカルだった楽曲も、より一層 アバンギャルドになっている一方で、ジャーマン臭さは消えて 来ている。そう言う意味では、自らの音楽的方向性を進め、自らの オリジナリティを築いて来ていると言って良いだろう。出だしで フルートを入れたりと小技も絡めてアイデアを出してきているのは 好感が持てる。[82]