アメリカのヘヴィ・メタル・バンドの1990年にリリースされた デビュー盤。元VINNY VINCENT INVASIONのボーカリスト、 MARK SLAUGHTERを中心としたバンドだ。方向的にはアメリカの バンドらしい明るい、ソウルフルでのりの良さを持ちながらも、 ややヒステリックな感じのするMARK SLAUGHTERのボーカルを 活かしたエキセントリックな感じのするヘヴィ・メタルと言って 良いだろう。アメリカでのヘヴィ・メタル・シーンでは L.A.メタルが下降線を辿り、 バット・ボーイズ・ハード・ロックンロールが主流となって 来ていた時期にも関わらず、意外なヒットとなった作品で、 MARK SLAUGHTERの特徴的なボーカルもあって、耳を引くフレーズが 多い。[84]
アメリカのヘヴィ・メタル・バンドの1991年にリリースされた ライヴ・ミニ・アルバム。元VINNY VINCENT INVASIONの ボーカリスト、MARK SLAUGHTER、ベーシスト、DANA STRUM等による バンドで、1990年のアメリカでのツアーの模様を収めたものだ。 まだアルバム1枚しかリリースしていない内に、こうしてライヴが 発表される事になったのは、デビュー盤での想像以上の成功の おかげだろう。そう言った事情もあってか、尺は ミニ・アルバムだが、彼等の魅力は十分伝わって来るだけのものに 仕上がっている。中盤以降、ややもたれる様な気がするが、出来は 決して悪くない。[80]
アメリカのヘヴィ・メタル・バンドの1992年にリリースされた 2年振りの2ndアルバム。元VINNY VINCENT INVASIONの ボーカリスト、MARK SLAUGHTERとベーシスト、DANA STRUMを 中心とするバンドだ。ヘヴィ・メタルが斜陽に向う中で、 デビュー作までとは行かずとも、それなりに成功を収めた作品だ。 方向的には前作の延長線上とも言える、ワイルドな ロックンロールを基調としたヘヴィ・メタルだ。この 手のものとしては、MARK SLAUGHTERのヒステリックな ボーカルもあり、よりメロディアスでヘヴィ・メタル色の前面に 出た作品に仕上がっている。[83]
アメリカのスラッシュ・メタル・バンドの1983年にリリースされた デビュー盤。初期スラッシュ・メタル・バンドとしては、最も コアな方向性を持ったバンドだが、この作品ではより ヘヴィ・メタル的である作品と言って良いだろう。VENOMの影響が 強く見える、アップ・テンポでヒステリックなヘヴィ・メタルで、 リフを織り交ぜながらも、よりメロディ・ラインのはっきりと 見えるものとなっている。まだ彼等自身のオリジナリティを完全に 確立出来ていないが、それでも彼等自身の個性は見え 隠れしている。プロダクションも良くないが、荒々しい破天荒さは 良く出ている作品だ。[78]
アメリカのスラッシュ・メタル・バンドの1985年にリリースされた 2ndアルバム。デビュー作ではまだぼんやりとしていた彼等の 方向性も、この作品ではハード・コア的な攻撃的で速い スラッシュ・メタルと言う、彼等の基本的な路線が 確立されている。今やグラインド・コア系を初めとして、極端に 速いバンドは沢山出て来ているが、この当時としては 並ぶものがないと言って良い位、極端に速い印象を与える 作品だった。それでいながら6分を超える長めの曲が3曲も 収めているところが面白く、こう言った構成力も流石と 言うところだ。[84] REIGN IN BLOOD アメリカのスラッシュ・メタル・バンドの1986年にリリースされた 3rdアルバム。前作でその過激で攻撃的なスタイルを作り 上げたが、今作ではそう言った要素が更に進化し、より アグレッションの聴いた強力なアルバムに仕上がっている。速い リフをよりはっきりと打ち出し、破壊力のあるコアな作品に 仕上がっている。前作では長めの曲も多く、大作主義的な傾向が 見られたが、今作ではほとんどの曲が2分台で、全体でも30分弱と コンパクトにまとめ上げられておりながら、楽曲にはきちんと 起伏もある。メジャー移籍と言う事もあってか、プロダクションも かなり良くなっており、中々格好の良いアルバムに 仕上がっている。[86]
アメリカのスラッシュ・メタル・バンドの1987年にリリースされた ライヴ・ミニ・アルバム。1985年にアメリカで行われた スタジオ・ライヴの模様を収めたもので、元々は1985年に 同タイトルのミニ・アルバムで、アメリカ盤、ヨーロッパ盤、 日本盤それぞれでバラバラに収録されていたのを改めてまとめて 再リリースしたたものだ。楽曲はデビュー当時のものばかりだが、 この頃になるともう既にコアな彼等のスタイルは確立されており、 デビュー盤よりもコアで攻撃的なアレンジになっていると言って 良いだろう。破天荒で迫力のある格好の良いライヴ作品に 仕上がっており、彼等の魅力は十分に出ている。[83]
アメリカのスラッシュ・メタル・バンドの1988年にリリースされた 2年振りの4thアルバム。彼等のコアな音楽性を突き詰めたと言える 作品で、攻撃的で速いと言うスタイルから、スピードよりむしろ ヘヴィさを追求した作品に変化したと言えるだろう。 South Of Heavenでの前作ではなかった様な大胆にテンポを変える メロディ・ライン等、新たなアイデアも盛り込まれており、楽曲は より印象的なものへと進化していると言って良いだろう。これまで 歪ませた歌い方をしていたTOM ARAYAのボーカルは、 ストレートなものとなっており、シンプルな中にも アグレッションを増しており、アルバムの特色を 表したものとなっている。[87]
アメリカのスラッシュ・メタル・バンドの1990年にリリースされた 2年振りの5thアルバム。スピード感を捨てて、ヘヴィさを前面に 押し出した前作で、遂に成功と言えるところまで来た彼等だが、 この作品もその方向性を引き継いだものと言える。但し、前作程 スピード感は殺しておらず、速さをそれなりに感じさせながらも、 前作でのヘヴィな路線を継承した作品と言えるだろう。前作で レイドバックさせたTOM ARAYAのボーカル・スタイルは、今作でも そのまま引き継がれている。前作で速さに関して不満を持った ファンも幾分解消されただろうし、よりヘヴィでコアな彼等の 代表作と言って良いだけのアルバムに仕上がっている。[89]
アメリカのスラッシュ・メタル・バンドの1991年にリリースされた 2枚組みのライヴ盤。1990年に行われたCRASH OF THE TITANSと 1991年に行われたアメリカでのツアーの模様を収めたものだ。 デビュー盤を始め、各アルバムからバランス良く選曲されており、 ベスト盤的な色合いもあると言って良いだろう。アグレッションの 効いたサウンドに、ライヴの迫力も満点で、正にこれまでの 集大成的なアルバムに仕上がっており、彼等のライヴの魅力が良く 出ている。DAVE LOMBARDOのドラミングは、ライヴではより迫力が 増し、より攻撃的でコアなサウンドを作り上げるのに 貢献している。[88]
アメリカのスラッシュ・メタル・バンドの1994年にリリースされた 4年振りの6thアルバム。バンドのサウンドにおいて、非常に重要な 位置を占めていた、ドラマーのDAVE LOMBARDOが脱退すると言う 大きなターニング・ポイントに当たり、元FORBIDDENの PAUL BOSTAPHをバンドに向えている。DAVE LOMBARDOの様な重厚な ドラミングではないが、テクニック的には問題ない。これまでと 比べると、全体的にクリアなプロダクションになっており、 TOM ARAYAのボーカルももっとアグレッションを 効かせたものとなっている。基本的には今までの路線の延長 線上であり、彼等らしい過激さが満ちている。[85]
オランダのヘヴィ・メタル・バンドの1992年にリリースされた 4年振りの3rdアルバム。方向的にはDEF LEPPARDのフォローワーと 言えるもので、DEF LEPPARD的なメロディを取り入れたポップな 縦のりのロックンロールを基調とした楽曲が並んでいる。特に Video等はDEF LEPPARDのPYROMANIAやHYSTERIA等に入っていても おかしくない楽曲と言って良いだろう。オリジナリティがある 訳ではないが、メロディ・センス、楽曲とも優れており、優秀な DEF LEPPARDのフォローワーとして、DEF LEPPARDのファンならば 一聴の価値はわるだろう。DEF LEPPARDだけに囚われている 訳ではなく、バラード等はもう少し幅広さを見せている。[80]
オランダのヘヴィ・メタル・バンドの1994年にリリースされた 2年振りの4thアルバム。元PICTUREのギタリスト、 CHRIZ VAN JAARSVELD等によるバンドだ。これまでDEF LEPPARDの フォローワー的な音楽性を見せていたが、今作ではかなり思い 切ったイメージ・チェンジを行っている。前作までのコマーシャル 性は大胆に切り捨てており、アップ・テンポのよりコアな ヘヴィ・メタルを聴かせてくれている。と言っても十分 キャッチーだし、アメリカ的なセンスの作品である事には 変わりない。前作までの事を考えずにこれだけ聴けば、決して 悪くない作品だ。[80]
アメリカのドゥーム・メタル・バンドの1993年にリリースされた 2ndアルバム。方向的には、OZZY在籍時のBLACK SABBATHの様式を 受け継いでいた真性ドゥーム・メタルだ。初期のTROUBLEや WITCHFINDER GENERAL等とはタイプ的に同類と言えるが、もっと 音が分厚くてグルーヴィーだ。かなり呪術的な作品で、 ストーナーと言っても良い様な音楽性の作品に仕上がっている。 ボーカルのAL CISNEROSの声質も、OZZY OSBOURNEに通ずるところが あって、雰囲気に良く合っている。こう言う方向性であるから、 楽曲はあくまでもスロー・テンポからミドル・テンポまでで、この 手が好きでないと最後まで聴くのは少し辛いかも知れない。古臭い こもった音作りがまたドゥーミィーで、中々良いアルバムに 仕上がっている。[85]
去就が色々噂されているGUNS N'ROSESのアメリカ人ギタリスト、 SLASHによるソロ・プロジェクト・バンドのアルバム。方向的には 明らかにGUNS N'ROSESとそれと同一のもので、ボーカルがあの AXEL ROSEのヒステリックな歌声でないと言う位の 違いしかないので、何故わざわざこう言うプロジェクトをやるのか 勘ぐられても仕方ないだろう。ERIC DOVERのボーカルは、 AXEL ROSEを意識した歌唱を見せてはいるのだが、AXELほどあくの 強さを出すに至っておらず、その分GUNS N'ROSEのアルバムに 及ばない結果となってしまている。[79]
バンド自身に関しては特に何も言う必要はないだろう。アメリカの スラッシュ・メタル・バンドのライヴ・ミニ・アルバムで、4曲の ライヴ・バージョンにプラス・アルファしたものだ。さすがに ライヴは圧巻でたいしたものだが、2枚組のライヴ・アルバムを リリースしてまもないというのに、こういったものを リリースされても、このアルバムの価値がどれ程見出せるファンが どれくらいいるかは疑問だ。とはいうものの、確かに出来は 良いので結局はコレクターズ・アイテムという範疇を 超えることはないだろう。[83]
ボストン出身のアメリカン・ハード・ロック・バンドで、 クレジットからすると自費出版したアルバムをデンマークの マイナー・レーベルがリリースしたものの様だ。明るくてポップな サウンドは何となく初期EXTREME辺りを思い起こさせる 部分もあるのだが、もっとパーティ・ロックっぽく感じられる 作品だ。明るいアメリカン・ロックであまり ハードさはないのだが、キャッチーで親しみやすいメロディは 非常にのりが良くて中々好感が持てるアルバムに仕上がっている。 全体的に良く出来ているとは思うのだが、これと言った楽曲が 無いのが少し残念だ。[80]
KISSのギタリスト率いる、VINNIE VINCENT INVASIONの元 ボーカリスト、MARK SLAUGHTER率いるアメリカの ヘヴィ・メタル・バンドの3rdアルバム。出だしはいきなりもろ Immigrant Songと言った感じのもので苦笑ものだが、まぁ それだけで終わっている訳ではないので我慢出来る。MARKも それをやる位の声が出るのでさまになっているのだが。楽曲の レベルからするともっと評価されて良いバンドに思えるが、 やはりMARK SLAUGHTERの声質があわない人がいるだろう。良くも 悪くも印象的な歌唱を変わらず聴かせてくれている。[85]
アメリカのスラッシュ・メタル・バンドのアルバム。 スラッシュ・メタルというジャンル自体、元々 ハード・コア・パンクから受けた影響が大きいのだが、彼等は特に そういう要素が強く見え隠れしただけに、この ハード・コア・パンクのカバー・アルバムは、言わば原点 回帰とでも言う物であろう。SLAYERにはキャッチーな楽曲に 思えてしまうが、妙にはまっているのはさもありなんと 言うところだろう。G.B.H.と言うところから、メタル系でもかなり お馴染みなSUICIDAL TENDENCIESまで収められているが、 彼等がやると早くかつ威圧的である。企画盤として以外の価値が どれ位あるかは良く判らないが、出来として不可という 内容ではない。[80]
MARK SLAUGHTER率いるアメリカのハード・ロック・バンドの 4thアルバム。エモーショナルなハイ・トーンを聴かせるMARKの ボーカルは言わずもがなで、これまでとまるで変わりがない。 そのボーカルを土台としているだけに、音楽性も大きく変る事は やはりないのだが、前作までのハード・ロック然としていた頃に 比べれば、かなりポップな作品になっている。従来どおりの ハードな楽曲もあるのだが、軽いポップな曲も差し挟まれており、 そのギャップ故にやや散漫な印象を受ける。内容自体は決して 悪くないだけに、もう少しアルバムを通しての流れが 欲しいところだ。[81]
アメリカのハード・ロック・バンドのデビュー盤。パンキッシュで メロディック・ハードコア的な感じをさせる部分がない 訳でもないが、もっと純然とハード・ロック的な色合いが強い。 土臭いロックンロール的なセンスがそういった感をより 強くさせている。パンキッシュなのりの良い楽曲も 悪くないのだが、それよりもミドル・テンポの枯れたメロディが 意外に秀逸だ。ギター・メロディも結構印象的だし、このバンドは 本来のパンキッシュな部分でもう少し聴かせれるようになったら、 かなり良くなるのではないだろうか。[84]
アメリカのスラッシュ・メタル・バンドの1984年にリリースされた ミニ・アルバム。スラッシュ・メタルの大御所とも言えるバンドの デビュー盤リリース後の作品で、それに コンピレーション・アルバム、METAL MASSACRE 3に収められた AGRESSIVA PERFECTORを収録してCD化したもの。当時は最速と 言われたChemical Warfareも今聴けばそれ程の事はないし、 後のもっとコアな作品を考えると、かなり聴きやすいところだ。 特にAGGRESSIVE PERFECTORはそういった傾向が顕著で パワー・メタルと言っても良い様な楽曲である。[75]
元VINNY VINCENT INVASIONのボーカリスト、MARK SLAUGHTER率いる アメリカのヘヴィ・メタル・バンドのライヴ・アルバムで2月に 交通事故で事故死したギタリストTIM KELLYの遺作とも言うべき 作品だ。1997年に行われたライヴの模様を収めたもので、音質の 悪さを考えると、TIM KELLYが事故死したが故にリリースされた 作品なのであろうが、そのライヴのテンションの高さはさすがだ。 演奏の出来も良いし、楽曲の選曲はベストとも言えるだけに、 この音質の悪さだけは何とも心残りだ。出来ればちゃんとした ライヴ録音をして欲しかったが、アルバムの趣旨を考えると いたしがたないのかもしれない。[82]
アメリカのスラッシュ・メタル・バンドの7thアルバム。良い 意味でも悪い意味でも変わらなかったと言える位、コアな スラッシュ・メタルを体言している。それ故大きくファンの期待を 裏切ると言う事が無かったと言える。ただその半面、攻撃的な サウンドがもはや予定調和という様な感を受けるのはいかんともし 難い。ただ、彼等のその迫力あるサウンド、攻撃的なエナジーは 決して尽きた訳では無いので、過去の流れとか考えなければその 作品は十分唸らせるだけのものである事は確かだ。グルーヴィで 失踪するサウンドは圧巻で、もう少し変化と言うか捻りがあっても 良かったと思うのだが。[84]
アメリカのスラッシュ・メタル・バンドのミニ・アルバム。 タイトルが示すとおり、DIABOLUS IN MUSICAからのカットである タイトル・トラックにライヴを4曲と言う構成になっている。 ライヴはサウンドは割とクリアなものの、録音状態は今一つに 思える。録音したものを特にプロデュースせずにそのまま 収録しているのではないかと言う印象を受ける。ただ、それが 荒々しさをより倍加し、雰囲気は良く出ていると思う。 収録されている楽曲も、Raining Blood、Angel Of Death、 Mandatory Suicide、Chemical Warfareと言う名曲を惜しみなく 揃えている辺りが嬉しい。[82]
アメリカのヘヴィ・メタル・バンドの5thアルバム。僚友、 TIM KELLYを交通事故で失い、元LEFT FOR DEADのJEFF BLANDOを 加えての初のアルバムとなる作品だ。ギタリストは変れど、彼等の その方向性は変わることはなく、オーソドックスな アメリカン・ハード・ロックが展開されている。 ギター・サウンドは当然全く同じと言う訳には行かないが、 JEFF BLANDOのエッヂのたったギターは、悪くない。フックのある 楽曲に、ダイナミックなサウンド・プロダクションは非常に 迫力がある。MARK SLAUGHTERのハイ・トーン・シャウトも 相変わらず素晴らしいし、良く出来たアルバムに仕上がっている。 [86]
アメリカのモダン・ヘヴィネス系バンドの2ndアルバム。 方向的にはPANTERA系とも言えなくはないが、どちらかと言うと、 よりアップ・テンポでスラッシィな楽曲が特徴的と言って 良いだろう。コアでヘヴィなリフが散りばめられており、その分 スラッシュ・メタルのリスナーにも聴き易いアルバムに 仕上がっている。もう一つの特徴は、メンバーにサンプラーの CRAIGとDJのSIDがいる事だろう。その効果はTattered & Torn等に 良く現れていて、PANTERAとSLAYERとKORNを混ぜ合わせたような 不思議な世界を現出している。ソリッドで勢いを感じさせる 楽曲の出来も悪くないし、面白い存在のバンドだ。[82]
アメリカのヘヴィ・ロック・バンドのミニ・アルバム。最新 アルバムからバージョン違いが3曲とWait And Bleedのライヴ 映像のエンハンスドCDとなっている。この手のものとしては モダン・ヘヴィネスと言えるものだが、TERRY DATEがミックスした Wait And Bleed等は、より攻撃的なものに仕上がっている。(SIC) 等は、SEPULTIRA的でスラッシュ・メタルと言っても良い様な 仕上がりだ。全体的に硬質で攻撃的なサウンドは、このバンドの 特徴を良く表していると言って良いだろう。未発表曲はないし、 コレクターズ・アイテム的な作品ではあるが、悪くない作品だ。 [82]
元GUNS N'ROSESのアメリカ人ギタリスト、SLASH率いる ハード・ロックンロール・バンドの5年振りとなる2ndアルバム。 方向的には前作同様、GUNS N'ROSESに近い色合いがあり、 バッド・ボーイズ・ハード・ロックンロールを基調としながらも、 ブルーズな色合いをより引き出した作品と言って良いだろう。 前作でのERIC DOVERのボーカルが、AXEL ROSEの2番煎じと言う 感じながらも、灰汁がなくて逆に印象が 薄くなってしまっていたのに対して、今作でボーカルを取っている ROD JACKSONはそういう事を意識する事無くパワフルな歌唱を 聴かせてくれており、GUNS N'ROSESとはまた違った雰囲気を 出すのに貢献している。楽曲の出来も良いし、ドライブ感があって 聴き応えのあるアルバムに仕上がっている。[85]
アメリカのスラッシュ・メタル・バンドの3年振りの8thアルバム。 最近のモダンなラウド・ロックのブームで道を誤る旧来のバンドも 多いが、この作品でもラウド・ロックの影響が垣間見る事が 出来る部分がある。だが、そう言った凡百のバンドと異なるのは、 彼等が彼等たる本質が決して失われていない事だろう。彼等らしい アグレッションと、モダンなグルーヴ感が渾然一体となって、 攻め立ててくる。場面によってはもう少し攻撃的なサウンドでいて 欲しい感じもするし、破滅的な狂気の香りが薄れているのは 確かで、そう言った部分でリスナーの評価は分かれそうな 気がする。[85]
アメリカのヘヴィ・ロック・バンドの2ndアルバム。この 手のものとしては最もヘヴィなバンドの一つで、その猟奇的な スタイルと攻撃的なサウンドは、アメリカでのヘヴィ・メタルの 地盤沈下に対するポスト・メタル的なムーヴメントと言えると 思う。DJやサンプリングのメンバーがいる時点で拒否反応が起きる 事も有り得るだろうが、非常にブルータルでブラック・メタル等が 新たなスタイルを築こうとしながらもアンダーグラウンドに凝り 固まっているのを見事にコマーシャルに表現していると言って 良いだろう。破壊力のある強烈なアグレッションと狂気性を 持ちながらも、現代的なヘヴィ・ロックで表現する音楽性には オリジナリティがある。[90]
アメリカのヘヴィ・ロック・バンドの2ndアルバム、IOWAからの シングル。アルバムからシングル・カットされた タイトル・トラックと、ライヴ2曲の全3曲と言う 構成になっている。ライヴは2000年に行われた フェスティバル・ツアー、TATTOO THE EARTHの模様を 収めたもので、この音源自体はツアーの模様を収めたライヴ盤、 TATTOO THE EARTH THE FIRST CRUSADEに収録されているものだ。 コアなファンは既に持っている音源ばかりだろうから、余り 有り難味はないシングルと言えるだろう。唯一シングル・カット 曲のプロモーション・ビデオが付いているのが特典か。[80]