IMAGE / WYRED
詳細は全く不明だが、恐らくアメリカのヘヴィ・メタル・バンドの
1994年にリリースされたアルバム。正統派ヘヴィ・メタルとでも
言えるような作品で、JEFF TATE型のDON CROSBYのハイ・トーンの
ボーカルは少々あざとくも感じるし、安定していない部分も
感じるが、伸びやかで結構美しく声が出ている。楽曲の方は
Heart's Desire等はSilent Lucidityと言う感じもするが、
全体的にはQUEENSRYCHEタイプと言う感じではなくて、冷ややかで
叙情的なメロディを持ったものが中心だ。中盤になると優しい
穏やかな雰囲気の曲が続き、やや方向性にばらつきが感じられる。
RON BALESの奏でるギター・メロディは、なかなか美しくて良く
出来ているし、結構扇情的なプレイで良い味を出している。
まだまだ未整理な部分が多く、アレンジ面でもっと力がつけば
かなり良くなるはずだ。[81]
THE AWAKENING / WYTCHFYNDE
イギリスのヘヴィ・メタル・バンドの復活第1弾となる17年振りの
5thアルバム。とは言うものの、オリジナル・メンバーは
ボーカリストのLUTHER BELTSしかいない。N.W.O.B.H.M.期に、
VENOMやDEMON等と並んでブラック・メタルと称されたバンドの
一つで、この作品ではそう言った傾向の一層強かった後期の
サウンドを引き継いだものと言えるだろう。LUTHER BELTSの
ボーカルが意外な程安定しており、やっている事に古臭さがそれ程
古臭くないので、プロダクションが良くなったのも決して
マイナスに働いてはいない。彼等が解散せずにずっと続けていれば
こんな作品を作っていただろうと思わせるだけに、ある種正しい
形の再結成と言って良いだろう。Blessed Be等は初期IRON MAIDEN
的なバラードで、中々格好良い出来だ。[82]