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出来上がった料理の保存方法

忙しい毎日を助けてくれる常備菜や作り置き。せっかく作ったのだから、傷まないよう保存したい。多めに料理を作っても、うまく保存して毎日の食卓やお弁当に利用させたい。

作った料理の保存期間はどれくらい?

通常、冷蔵庫の場合は2〜3日ほど保存が可能。食卓に出すときは必ず鍋や電子レンジなどで火を通すこと。また、冷凍庫での保存は2週間ほどが目安。夏場は冷蔵よりも冷凍での保存がおすすめ。 1食分ずつ小分けにして冷凍したものを弁当に入れると、お昼にはちょうどよく解凍されているだけでなく、保冷剤としての役目も果たす。

作り置きしたおかずをより長く保存したいなら冷凍保存がおすすめ

頻繁に食卓に出す料理の場合、2~3日分をこまめに作るのではなく、大量に作っておきたいもの。そんなときは「冷凍保存」を選択する。冷凍すれば上記の通り2週間程度は保存しておけるので、ある程度の量を作り置きしても問題なさそう。 作り置きのおかずを冷凍保存するときは、1食分など小分けにするのがおすすめだ。まとめて冷凍保存した場合、食べきらなかったときに再び冷凍することになるが、冷凍と解凍を繰り返すと料理の品質は落ちていくので。

常温での自然解凍は危険?作り置きおかずの正しい解凍方法とは?

冷凍した作り置きおかずを解凍する場合、いくつか方法がある。たとえば冷凍庫から出して常温下に置き、自然解凍するのを待つというのもひとつの方法だろう。しかし、常温での自然解凍はあまり推奨されていない解凍方法だ。 というのも、解凍の過程で食品の温度が5℃以上になると、細菌の繁殖が活発になる。平均的な室温である20~25℃付近は、細菌の繁殖という観点からはかなり危険な温度だといえるだろう。そんな環境に長時間置いておくのは、 安全面でのリスクが高い。そのため、緊急時を除いて別の解凍方法を選ぶべきだろう。
安全性に配慮したおすすめの解凍方法は、冷蔵庫での解凍だ。食べる前日に冷凍庫から移しておけば、十分に解凍は間に合うだろう。冷蔵庫は1~5℃程度の温度をキープできるので、解凍時の菌の繁殖を抑えることができる。 ほかには、氷水につけるという解凍方法もおすすめだ。水の温度を低温に保つようこまめに確認する必要はあるが、冷蔵庫での解凍と同じく食品の温度を低く保つことができ、冷蔵庫よりも早く解凍することができる。

保存した料理を長持ちさせるコツ

作った料理のおいしさを保ちながら長持ちさせるためには、調理や保存の際にいくつかコツがある。

食材にしっかり火を通す

食材はどれも中までしっかり加熱する。とくに卵や肉、魚といったたんぱく質は中心部まで火を通すことが大切。生の部分が残っていると、そこから菌が繁殖する可能性もあり危険。 また、汁気をしっかり飛ばしておけば、より保存性を高められる。

保存容器は清潔なものを

保存容器はしっかり洗ってきちんと乾いたものを使う。できれば熱湯消毒がおススメ。または、キッチン用のアルコールスプレーを使ってもOK。保存容器だけでなく、包丁やまな板といった調理道具も清潔に保つことが重要。

味付けは濃いめに

砂糖や醤油、酢、塩といった調味料には、食材の保存性を高める効果がある。普段よりも少しだけ濃いめの味付けを心がけるとGood!とくに、酢や塩は長持ちさせる効果が高く、塩昆布漬けや酢漬けなどの場合には、 4〜5日ほどの保存が可能となる。

しっかりと冷ましてから冷蔵庫へ

調理後は、熱いうちに保存容器に移し、しっかりと冷ましてから冷蔵庫へ入れる。粗熱が残ったまま保存すると冷蔵庫内の温度が上がり、他の食材に影響を与えてしまうこともあり危険。また、保存容器の蓋や内側に水滴がつき、 料理が傷む原因にもなる。急ぐ場合は保冷剤を使って冷ますといい。

保存容器の上手な選び方

保存する容器は蓋をしっかりと密閉できるものを選ぶのがポイント。しかし、さまざまな種類があり、どれを選んだらいいか悩んでしまうこともあるので、作り置きの料理保存におすすめの容器を3種類ご紹介。

耐熱ガラス 汚れ落ちがよく清潔に保てます。電子レンジやオーブンにも使えて、温め直しにも使いやすくて便利。
  ホーロー 耐熱ガラス同様、汚れ落ちがよく、清潔。電子レンジには使えないが、オーブンやコンロの直火で使用OK。
  プラスチック 手頃でコンパクトに収納できる。電子レンジでの使用が可能。手軽に使える一方で、汚れが蓄積しやすいので、こまめに新しいものと交換して使うのがおすすめ。

作り置きおかずの中には冷蔵保存できる期間が短いものや長いものもある

作り置きおかずの冷蔵保存は基本的には2~3日が目安だが、中にはそれより期間が短いもの、長いものもある。たとえばサラダなどの生野菜は、できるだけ早く消費しておきたい。安全性はもちろんのこと、 栄養素が減ってしまうこともマイナスポイントだ。煮物など汁気が多いものも、細菌が繁殖しやすいため早めに食べるように。 比較的長く冷蔵保存しておけるものとしては、塩や酢を多く使ったものがあげられる。塩や酢は保存料として優れているので、それらを多く使った料理なら3~4日程度は冷蔵保存しておけるだろう。たとえば、 ピクルスやマリネなどが当てはまる。

冷凍保存に適さないものに注意

たくさん作ったり多量に余ってしまったおかずは上手に冷凍し、時間をあけて再度食卓にのせたり、アレンジして利用したりと工夫しだいで便利に使える。が、次の 1~5 のように、入っている素材やその状態によって 冷凍に不向きなものがあるので注意!

1.サラダなど生野菜を使ったもの
2.ほうれん草お浸しなど完全に火が通った葉野菜類など
3.かたまりで加熱してあるじゃがいものおかず(マッシュポテトなどつぶしたものはOK)
4.豆腐、生揚げ、こんにゃくなどをつかったおかず(食感が変わります)
5.解凍した刺身の再冷凍

料理によって保存方法が違うこともあるので、まとめてみた

  料理名 保存方法 使うときは
  カレー🍛
シチュー
じゃがいもが入っている場合は温かいうちにつぶし(かたまりのままだと食感が悪くなる。)、"ジップロックコンテナ"に入れて冷凍保存。 電子レンジ解凍、または自然解凍。シチューやカレーを電子レンジで加熱すると、"ジップロックコンテナ"の耐熱温度を超えることがあるので、必ず解凍までにとどめる。
  ロールキャベツ 煮込む前のものを冷凍保存
生でも冷凍保存可能だが、肉に火を通してから保存したほうが肉のうま味が逃げにくく、おすすめ。
1.耐熱皿にのせ"サランラップ"でゆったりとふたをし、電子レンジで肉に火が通るまで加熱。
※1個(100g)あたり、電子レンジ(500W)で約1分10秒が加熱の目安。
2.よく冷ましてから1個ずつ"サランラップ"で包む。
3."ジップロックフリーザーバッグ"に入れ、 なるべく空気を抜いてジッパーを閉め、冷凍保存。
凍ったまま、煮汁で煮込む。
  煮込んだものを冷凍保存
煮汁に肉のうま味がある程度出るため、冷凍すると多少の味落ちは否めない。冷凍保存する場合は、煮汁も一緒に保存する。よく冷ましてから、"ジップロックコンテナ"に入れ、煮汁を7分目くらいまで入れ、フタを閉めて冷凍保存。
"ジップロックコンテナ"のフタをずらしてのせ、ロールキャベツが取り出せる程度まで電子レンジ解凍した後、鍋に移して、(煮汁が不足するようなら足して)加熱。
  ハンバーグ 冷凍保存
1.火を通してから1個ずつ"サランラップ"でぴったり包む。
2."ジップロックフリーザーバッグ"に入れて、なるべく空気を抜き、ジッパーをしっかり閉めて冷凍保存。
"サランラップ"をはずして耐熱容器に移し、"サランラップ"をゆったりとかけて電子レンジで解凍。
  肉団子
ミートボール
つくね
冷凍保存
加熱調理して完全に冷まし、"ジップロックフリーザーバッグ"に入れ、なるべく空気を抜いてジッパーを閉め冷凍保存。
耐熱容器に取り出して"サランラップ"でゆったりとふたをし、電子レンジで解凍。または、凍ったまま使う場合は、中華風の肉団子ならスープやあんかけに、 和風のつくねなら照り焼きや煮物に、洋風のミートボールならシチューやパスタに。ちょっと具が足りない時、鍋物にたしたり、お弁当のおかずにも重宝する。
  餃子🥟 冷凍保存
1.アルミトレーなどに"クックパークッキングシート"を敷き、餃子をのせ、いったん冷凍。バラバラに凍ったら、1人分程度を目安に"サランラップ"で包む。
2."ジップロックフリーザバッグ"に入れ、なるべく空気を抜き、ジッパーをしっかり閉めて冷凍保存。
凍ったまま調理。焼餃子、水餃子などに。
  野菜の肉巻き 焼く前を冷凍保存
1.軽く塩、こしょうをふった薄切り肉に、好みの具を巻く。
2.1つずつ"サランラップ"で包む。凍ってしまうと中身がよくわからなくなるので、包んだ後、"サランラップに書けるペン"で巻いた具を書いておくと便利。
3."ジップロックフリーザバッグ"に入れ、 なるべく空気を抜いてジッパーを閉め、冷凍保存。
"サランラップ"に包んだまま電子レンジで解凍し、"サランラップ"をはずしてフライパンで焼く。 焼くときは"クックパーフライパン用ホイル"を使うと、油なしでもくっつかず焼けて、後かたづけも簡単。
  焼いたものを冷凍保存
1.よく冷ましてから、1つずつ"サランラップで包む。焼く前と同様に、包んだ後、"サランラップに書けるペン"で巻いた具を書いておくと便利。
2."ジップロックフリーザバッグ"に入れ、 なるべく空気を抜いてジッパーを閉め、冷凍保存。
"サランラップ"をはずして耐熱皿に移し、"サランラップ"でゆったりとふたをして、電子レンジで加熱。
  魚or肉
⇒みそ漬/粕漬
新鮮な肉や魚がたくさん手に入ったときや中途半端に切り身が余ったときなどは、すぐにみそ漬けや粕漬けにするのがおすすめ。保存性が増して味落ちもしにくくなる。冷凍しておけばみそなどをぬぐって焼くだけなので、 時間のないときの食事の準備や、お弁当作りに重宝する。
  1."サランラップ"を広げ、みそ床(みそ+みりん+酒+砂糖)などを半量塗り、食材を置く。その上に残りのみそ床などを塗り、"サランラップ"でぴったりと包む。
2."ジップロックフリーザバッグ"に入れて冷蔵室で2~3日味をなじませた後、冷凍保存。(※すでに漬かっている状態のものはすぐに冷凍。)
"ジップロックフリーザバッグ"に入れたまま冷蔵室で解凍し、みそなどをぬぐってから調理。 みそ漬けや粕漬けはたいへん焦げやすいので、調理をする際は「クックパー®フライパン用ホイル」を敷いたフライパンで焼くと、 こびりつくことなくきれいに焼けるのでおすすめ。
  卵焼き
錦糸卵
薄焼き卵
1.使いやすい分量に小分けして"サランラップ"で包む。
2."ジップロックフリーザバッグ"に入れ、なるべく空気を抜いてジッパーを閉め、冷凍保存。
室温で自然解凍する。
  から揚げ 揚げたものを冷凍保存
1.しっかりと冷まし、使いやすい分量ずつ"サランラップ"で包む。
2."ジップロックフリーザバッグ"に入れ、なるべく空気を抜いてジッパーを閉め、冷凍保存。
耐熱皿に並べ、"サランラップ"でゆったりとふたをし、電子レンジで冷たさが残るくらいまで加熱(4個で500W 40~50秒が目安)した後、オーブントースターでカラリとするまで加熱する。
  揚げる前(下味をつけて)を冷凍保存
1.鶏肉を適当な大きさに切り分け、下味をつける。
2.まとめて保存する場合は"ジップロックフリーザバッグ"に入れ、なるべく空気を抜いてジッパーを閉める。小分けして保存する場合は使いやすい分量ずつ"サランラップ"で包み、"ジップロックフリーザバッグ"に入れ、 なるべく空気を抜いてジッパーを閉める。
3.アルミトレーなどにのせ、なるべく薄く平らにして冷凍保存。
時間がある場合は冷蔵室に移して自然解凍する。時間がない場合は、包装のまま電子レンジに入れ、解凍キーなどを利用して解凍してOK。解凍が終わったら、必要に応じて粉類をまぶすなどし、油で揚げる。
  とんかつ 生で冷凍すると、肉からドリップが出てうま味が逃げやすく、中心まで火が通りにくいため、揚げてから冷凍保存。
1.完全に冷ましてから、1個ずつ"サランラップ"で包む。
2."ジップロックフリーザバッグ"に入れ、なるべく空気を抜いてジッパーを閉め、冷凍保存。
常温または電子レンジで解凍し、"サランラップ"をはずして、オーブントースターやグリルで衣がカラッとするまで加熱。
  コロッケ 揚げたものも冷凍保存できるが、おいしく食べるには、揚げる前(衣をつけた状態)のものを冷凍保存するのがおススメ。
1.衣をつけたら、1個ずつ"サランラップ"で包む。 揚げたものの場合は、冷ましてから同様にする。
2."ジップロックフリーザバッグ"に入れ、なるべく空気を抜いてジッパーを閉め、冷凍保存。
●揚げる前の状態で冷凍した場合
"サランラップ"をはずして、凍ったまま低い温度から揚げ始める(高温から揚げると油ハネしやすく、中まで温まる前に焦げやすくなるため)。衣が固まるまではあまり触らないようにします。 霜がたくさんついている場合は、はらって落とすか、電子レンジで半解凍させる。ただし、 解凍しすぎると揚げた時に割れやすいので注意が必要。
●揚げたものを冷凍した場合
常温または電子レンジで解凍し、オーブントースターやグリルで衣がカラッとするまで加熱。
  きんぴら
切干大根
ひじき煮
冷凍保存
1.冷まして汁けをきり、使いやすい分量に小分けして"サランラップ"で包む。
2."ジップロックフリーザバッグ"に入れ、なるべく空気を抜き、ジッパーをしっかり閉めて冷凍保存。
常温または電子レンジで解凍する。お弁当のおかずやあと1品欲しい時に重宝する。また、酢飯に混ぜ込んだり、玉子焼きの具にするなど、アレンジメニューもおすすめ。
里芋煮
さつまいも煮
冷凍保存
1.煮くずれていないものを選び、冷まして汁けをきる。。使いやすい分量に小分けして"サランラップ"で包む。
2."ジップロックフリーザバッグ"に入れ、なるべく空気を抜いてジッパーを閉め、冷凍保存。
電子レンジで解凍する。
  お好み焼き 冷凍保存
1.お好み焼きは冷まして、1枚ずつ"サランラップ"でぴったりと包む。
2."ジップロックフリーザバッグ"に入れ、なるべく空気を抜いてジッパーを閉め、冷凍保存。
"サランラップ"に包んだまま電子レンジで解凍した後、オーブントースターの天板に"クックパーフライパン用ホイル"を敷いてのせ、表面がパリッとするまで 10-15分 ほど焼くと、ふっくらと仕上がる。
ただし、ソースを塗ったお好み焼きを解凍する場合は、"サランラップ"が溶ける恐れがあるため、必ず"サランラップ"をはずし、深めの耐熱皿に入れ、食品に触れないよう"サランラップ"でゆったりとふたをし、 電子レンジ加熱してください。その後、オーブントースターで焼くときも、ソースが焦げやすいので途中からアルミホイルをかぶせて焼くとよい。
  トマトソース まとめて冷凍
"ジップロックフリーザバッグ"に入れ、なるべく空気を抜いてジッパーを閉め、アルミトレーなどにのせ、平らにして冷凍保存。
小分けして冷凍
小分けにする場合は"サランラップ"で茶巾絞りのように包み、口は輪ゴムでとめて"ジップロックフリーザバッグ"に入れ、冷凍保存。
バッグごとあるいは"サランラップ"ごと流水解凍するか自然解凍する。
  ホワイトソース 冷凍保存
"ジップロックコンテナ"や"ジップロックスクリューロック"に7分目まで入れるか、"ジップロックフリーザバッグ"に入れて、冷凍保存。
”コンテナ”や"スクリューロック"なら電子レンジで解凍、"フリーザバッグ"なら自然解凍する。いずれも耐熱容器に移しかえ、"サランラップ"でゆったりとふたをして熱くなるまで電子レンジで加熱すると、なめらかな元の状態にもどる。
  だし
スープストック
ストレートタイプの冷凍保存
"ジップロックフリーザバッグ"に入れ、なるべく空気を抜いてジッパーをしめ、アルミトレーなどにのせ、平らにして冷凍する。入れる量の目安は"ジップロックフリーザバッグ(M)"なら2カップ(400ml)。 凍ると膨張するので、入れた時の厚みが1㎝程度までを上限とする。
濃縮タイプの冷凍保存
濃いめにとっただしやスープストックを、製氷皿に入れてキューブ状に凍らせてから、"ジップロックフリーザバッグ"に入れて冷凍するのもおすすめ。
ストレートタイプはトレーなどにのせて取り出せる程度まで自然解凍し、鍋で直接加熱するなどして利用する。
濃縮タイプは使う分だけ取り出し、鍋に直接入れ、好みの濃度に薄めて利用する。